エレクトロニカと付き合い始めたat NIKAエレクトロニカと付き合い始めた - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト147:下 10/04/25 01:51:01 J2L7vf4f 「机の上でやろうね」 散らばったiPodやティッシュを、僕は居間のちゃぶ台へ運んだ。ニカは「動かさないで~」と少し不機嫌になりながらも、照る照る坊主を作る手は休めなかった。 居間の電気を点けて、縁側の外に目をやる。縁側の外に広がる庭は、4月なのに冷たい雨に濡れて水溜まりを作っていた。 雨粒に打たれて、植木の草が揺れている。 ニカが帰ってきた日も、今日みたいな、冷たい雨が降る日だった。 何の前触れもなく、ニカは僕の前から姿を消した。 当時僕は『友達』として付き合っていた野外露出狂の女の子との、イヤらしい関係に夢中だった。ニカは、そんな僕達2人のイヤらしい関係を知って家を出て行った。 最初の一週間は大して気にも留めなかったし、清々した気分だった。けれど『友達』と何度も会ううちに、僕達2人は快楽と刺激で孤独を埋め合っているだけと気が付いた。徐々に虚しさだけが残り、いつしか『友達』とも会わなくなった。 僕は自分の行った行為が、どれほど最低であったかを、一人ぼっちになってやっと理解した。 こんな事をすればニカが傷つくなんて、すぐに判る事じゃないか。僕はニカに理解を求めてばかりで、いったいニカの何を理解していたのだろう。 もし、もう一度だけ。 もう一度ニカに会えるなら、僕はニカの全てを受け入れたい。ニカが僕の全てなんだ!全てを受け入れて、最後まで共に歩みたい。 だからもう一度だけ…。 自分の罪と叶わない夢を噛み締めながら、毎晩僕は涙を流して眠った。 ある日の朝。 奇跡は訪れた。 季節外れの雨と共に、手や足にカスリ傷を幾つもつけて、ボロボロになったニカが家に帰ってきた。 僕は玄関先で髪先から爪先までビッショリ濡れたニカを抱きしめて、何度も熱いキスをした。 夢じゃないだろうか。 こうしてもう一度ニカと会えるなんて…! 「ニカ…。僕が馬鹿だったんだ!もう悲しませたりはしないよ!」 「……。」 「僕にとってニカは命そのものなんだ!一緒にいて欲しい!」 「(^-^)ニコニコ」 僕は有頂天になって、ニカへ熱い想いを告白していた。 「2人でもう一度やり直そう!」 「(o^∀^o)」 …? ニカの様子が、どうもさっきから変だ。 姿・形は、どう見てもニカだ。 けれど、この子供のような笑顔、屈託の無い笑い声は? 「えへへへ(o^∀^o)」 僕と離れ離れの間。 ストレスでニカの精神は幼児化し、声帯はロリータ・ボイスと化していた。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch