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★韓国経済に激震、輸出が6年ぶりに2ケタ減 日本向けは、香港、ベトナムに抜かれ5位に後退
2015.6.4(木) 玉置 直司
輸出立国を掲げ、貿易依存度が5割を超える韓国の輸出の不振が続いている。
5月の輸出額は約6年ぶりに2ケタ減となった。主力製品の輸出がほぼ全域向けで不振だった。
世界的な景気回復の遅れに円安が追い討ちをかけている。
2015年6月1日、ソウルのホテルで尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官と中国の
高虎城商務相が中韓自由貿易協定(FTA)に署名した。両国間の貿易拡大への期待は強い。
だが、この日、産業通商資源部は、深刻な統計を発表した。「5月の輸出入動向」(速報値)だ。
それによると、5月の輸出額は423億9200万ドルで前年同月比10.9%減だった。
輸出は2015年1月に前年同月比1%減となり、マイナスに転じた。その後も2月3.3%減、4月4.5%減、
5月8.0%減とマイナス幅がどんどん拡大し、ついに2ケタの減少になってしまった。
輸出が2ケタのマイナスになったのは、リーマンショックの影響で世界景気が一気に
冷え込んだ2009年8月以来、約2年ぶりのことだ。
■輸出頼みの韓国経済、半導体とスマホ以外はほぼ全滅
韓国経済はもともと「内需が小さく、輸出頼み」の構造だ。
その輸出が不振で、2015年の経済成長率も2%台に落ち込むとの懸念が強まっている。
輸出を品目別に見ると、半導体やスマートフォンなどは好調だった。
半導体は、パソコン向けDRAMは不振だったが、スマホ向けのメモリーやシステム半導体の
輸出が好調で、5月の輸出額は前年同月比4.8%増の51億4000万ドルだった。
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スマホも好調だった。産業通商資源部は「LG電子が5月末に米国市場で第4世代(G4)
対応の新機種を発売したことに加え、サムスン電子が、ギャラクシーS6の対日輸出を本格化させた」
ことで無線通信機器の輸出額は前年同月比26.6%増の30億9000万ドルとなったと説明した。
だが、他の主力製品はほぼ全滅だった。石油関連(前年同月比40.9%減)、家電(同34.7%減)、
船舶(同33.4%減)、石油化学(同22.8%減)、鉄鋼(同19.2%減)など、韓国の主力輸出製品
が軒並み2ケタ減となってしまった。自動車も前年同月比7.9%減だった。
造船業界では、身売りや再編が続いている。
また、現代自動車は、海外事業担当の責任者を急遽、入れ替えるなど対応に必死だ。
■現代自動車株が急落
この統計が発表になった翌日の6月2日、現代自動車グループ企業の株価が急落した。
輸出環境の悪化で業績先行きへの不安感が高まったためだ。
現代自動車の株価は、前日比10.36%(1万6000ウォン)下落し、13万8500ウォンになった。
4年9カ月ぶりの安値だ。部品メーカーの現代ウィア、現代モービスや起亜自動車の株価も一斉に下落した。
仕向け先国・地域を見ると、中国向け(前年同月比3.3%減)、米国向け(同7.1%減)、
欧州連合(EU)向け(同9.0%減)と総崩れだった。
日本向けはもっと打撃を受けた。輸出額が前年同月比13.2%減少したのだ。
対日輸出は、1月19.9%減、2月23.3%減、3月23.5%減、4月12.4%減とずっと2ケタ減が続いている。
1~5月の韓国からの累計輸出金額を見ると、日本向けは前年同期比18.4%減の111億ドル。
ついに香港、ベトナムに抜かれ5位になってしまった。
■貿易黒字は高水準維持、さらなるウォン高への懸念も
韓国からの輸出額が、香港やベトナムに抜かれることなど、つい数年までは想像も
できなかったことだ。ちなみにベトナムにはサムスン電子のスマホや家電の大型工場があり、
部品や材料などの輸出が増加しているようだ。
5月は輸入も前年同月比15.3%減少して361億ドルだった。40カ月連続で貿易黒字を計上し、
金額も63億ドルと高い水準を維持した。
しかし、輸出入ともに2ケタ減少で、喜んでいられない。特に、黒字が積み上がることで
先行きウォン高が進む懸念もあるのだ。
どうしてこんなに輸出が減少したのか。
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