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「従軍慰安婦」検証記事以降、『朝日新聞』バッシングが強まっている。池上彰氏のコラム不掲載は火に油を注いだ。
池上氏の意見が気にいらないからと掲載を見合わせた『朝日』は言語道断だ。
とはいえ私は池上氏が『朝日』が謝罪しないことを「潔くない」と断じたコラムに強い違和感をおぼえた。
「中立」を自認しているという池上氏の見解を模範解答のように捉える論調にも呆れたが。
池上氏のようにいくつもの媒体で影響力を持つ書き手は、媒体に応じて文章を書き分けることが多い。
つまり池上氏の文章は読者を含めた『朝日』関係者に向けて書かれ、そのため「慰安婦」問題を考える際に同社の姿勢に焦点を絞ったのだろう。
ただ、それが今書かねばならぬことなのか。
?がばらまかれ世間の歴史認識は大きく揺らいでいる。
今回の問題の本質とは、なぜ過剰な『朝日』批判がなされるか、なぜ今さら「慰安婦」の存在が否定されようとしているかではないか。
「潔くない」のは歴史事実を否定する側ではないか。(平井康嗣)
ソース:週刊金曜日 2014.9.12
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