14/08/29 09:22:56.12
朝日新聞が8月5日付朝刊で、従軍慰安婦問題を取り上げた自社の報道を検証する特集記事「慰安婦問題を考える 上」を掲載した。
その中で、韓国・済州島で女性を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言に基づく記事について、「証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します」とした。
これを受けて自民党の石破茂幹事長は同日、「地域の平和と安定、隣国との友好や国民感情に大きな影響を与えてきた報道だ。
検証を議会の場でも行うことが必要かもしれない」と述べ、朝日新聞関係者の国会招致を求める可能性に言及するなど、
朝日新聞の責任追及の声はほかにも広がりを見せている。
朝日新聞の一連の特集記事を読んで私が感じたのは、これは「謝罪ではない」ということだ。
訂正・謝罪記事であるかのように見せかけているが、実際には吉田証言だけを悪者に仕立てて、
従軍慰安婦をめぐるこれまでの朝日新聞の報道姿勢には問題がなかったと開き直っている。
吉田証言が虚偽であったとしても、従軍慰安婦問題の「本質」は変わらないというのが朝日新聞のレトリックである。
しかし、吉田証言を最大の根拠にして朝日新聞は従軍慰安婦問題を報道してきたのだから
(朝日新聞は吉田氏について少なくとも16回記事にしている。初掲載は1982年9月2日)、
その吉田証言と従軍慰安婦問題を切り離すことには無理があるだろう。朝日新聞は虚偽の証言に基づいて従軍慰安婦問題を記事にし、
それによってとくに韓国の世論を動かすことになった。また、いわゆる靖国参拝問題も最初に焚きつけたのは朝日新聞の記事だった。
言ってみれば、朝日新聞の報道が原因で、現在の最悪の日韓関係が生じたようなものである。
「日本は歴史を正しく認識していない」と韓国はすぐに言ってくるが、その韓国の人々の「歴史認識」なるものは朝日新聞の記事がきっかけとなっている。
仮に朝日新聞が従軍慰安婦の記事を大々的に書いていなければ、韓国は従軍慰安婦問題を大きく取り上げることはなかっただろう。
朝日新聞が記事を書く32年前までは、従軍慰安婦“問題”などというものは存在していなかった。
その意味で、吉田証言に基づく朝日新聞の“捏造記事”は、国家・国民に対してものすごく迷惑をかけたということになる。
であれば、記事の訂正をするよりも、朝日新聞はまず日本国民に謝罪すべきである。
今回の朝日新聞の訂正記事は、日本国民への謝罪という点ではまったく不十分だ。
これだけ日本国民の名誉を傷つける大きな問題を引き起こし、韓国にも誤解を与え、
さらにその誤解をベースに反日・嫌日という世論が韓国に形成されてしまったことに対し、朝日新聞は大きな責任を感じなければならない。
さらに、アメリカの韓国ロビーの働きかけでアメリカにまで従軍慰安婦像が建てられ、いつの間にか世界中で
「性の奴隷(sex slave)」という女性問題に“昇華”してしまっている。
「現在の日韓関係悪化の原因はすべてわれわれの誤報にある」というところまで踏み込んで責任を認め、
誠実に謝罪しなければ、今回の誤報問題には決着がつかないと思う。
きちんと決着をつけないまま、吉田証言は虚偽だったが従軍慰安婦問題の「本質」は変わらないと言ったところで、
誰も朝日新聞の言い分には耳を傾けないだろう。
URLリンク(www.nikkeibp.co.jp)
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