14/08/18 10:27:43.45
ソース(民団新聞) URLリンク(www.mindan.org)
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今年の2月中旬。「書店の棚がひどいことになっている。ごく普通の書店の棚が〝ヘイト本〟で埋まっている。でも書店ばかりが
責められるのも違うと思う。僕ら出版社の側がそういう本を作って書店に送り込んでいるのだから」。友人の編集者の話がきっかけに
なった。朝日新聞に「売れるから『嫌中憎韓』 書店に専用棚/週刊誌、何度も扱う(URLリンク(www.asahi.com))」
という記事が掲載された数日後のことだった。
私はその記事を見逃していた。いつも利用する駅ビルの書店を回ってみると、たしかに友人の言ったとおり、民族的憎悪や国家間対立
をいたずらに煽る、驚くようなタイトルの書籍が歴史、国際関係、ノンフィクション、ベストセラーと、いくつもの棚に並んでいる。週刊誌の
電車の中吊り広告を眺めれば、他国をけなして愛国心を満たすようなドギツイ見出しが躍る。
「嫌韓嫌中」の空気が圧力を増しているのは感じていた。が、事態ははるかに深く進行し、出版業界がこの状況に大きく関与している
ことがいたたまれなかった。
「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」(以下、反ヘイト出版会)は3月中旬、フェイスブックページを立ち上げた
ことからスタートする。
大手から中小までの様々な出版社の編集・営業、フリーの編集者、書店員など、30~40代中心の約20人。先の友人が発起人と
なって知り合いに声をかけたり、フェイスブックなどを通じてつながったりしたメンバーだ。出版業界内部にもこの状況をおかしいと
思っている人が多いことを示し、内部から歯止めをかけたいとの思いで、とにもかくにもスタートを切ることにした。
フェイスブックを開設して早くも「いいね!」が多数寄せられたことに手応えをつかんだものの、出版物ならではの難しさがあることも
当初から議論になった。ひとつは、東京の新大久保、大阪の鶴橋などで行われていたヘイトデモや、サッカー場の「JAPANESE
ONLY」などのように、誰もが明らかに「ヘイトスピーチ」とわかる言説とは違って、出版物の場合、「ヘイト」かどうかを明確に線引き
しにくいということ。
他国の政治、経済、社会の論評や歴史書の体裁をとっていたり、愛国を謳う本であったりする。ヘイトスピーチ現象の根底にある
歴史修正主義の問題をも当然視野に入れたいが、そうすると「ヘイト本」の厳密な定義が難しくなる〓〓ということだ。
もうひとつは、出版社の社員であることと、「反対する」という姿勢の折り合いだ。各自がヘイト本を作らないようにしたり、ヘイトに対抗
する本を作ったりすることは、個々の会社や編集者にできる。けれど、その努力だけで現在の流れを止めることは難しい。出版社が
韓国や中国へのバッシング本を大量生産するのは、それが確実に売れるジャンルになっているから。
◆反対するより解毒への道を
そういう商業的動機や、出版特有の構造的な背景がわかるからこそ、単に「反対」ではなく問題を「解毒」する道が必要に思えた。
ヘイト本は、イデオロギー上の対立だけから生まれているわけではなく、各社が「やめられなく」なっているのだ。だからこそ、「こんな
ことを続けていていいの?」と内側から訴えることに意味があると思われた。
こうして手探りしている折に、河出書房新社で「今、この国を考える=『嫌』でもなく、『呆』でもなく」という選書フェアが企画され、
すぐさま全国の100店を超える書店から申込みがあったというニュースは、私たちにとっても大きな励みになった。それとも呼応しつつ、
私たちは会社横断的なネットワークである利点を活かそうと考えた。
(>>2以降に続く)
前スレッド(★1が立った日時 2014/08/15(金) 08:30:36.28)
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