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尖閣諸島周辺で、領海・領空侵犯を繰り返す中国。しかし、目に見えない海中にはさらにすさまじい戦いが!!
日本固有の領土である尖閣諸島の強奪を画策、これまで設定していなかった防空識別圏を突如主張し、周辺海域に艦艇、航空機を繰り出す中国。
尖閣周辺はもちろん、南シナ海でも、その傍若無人ぶりは目に余るものがある。
南シナ海のパラセル諸島(中国名は西沙(せいさ)諸島)の実効支配を狙う中国は、5月初めに同海域で石油掘削を開始。
これがベトナムの排他的経済水域(EEZ)であったため、ベトナムが激怒して艦艇を出動させたところ、中国公船がベトナムの公船に体当たり。
両国間は一触即発の状態に陥り、ベトナムでは大規模な反中デモが発生した。
「中国は今年2月にも、ベトナムが実効支配するスプラトリー諸島(中国名は南沙(なんさ)諸島)海域にブイを投げ込んでいます。
しかも、そのブイにはご丁寧にも、中国の国旗を思わせる赤い旗が立てられていたんです。ベトナム側はすぐにブイを撤去し、中国に厳重抗議しましたが、
こんなことは日常茶飯事なんです」(全国紙外信部記者)
ベトナム、フィリピンは、中国が覇権海域としたい"第一列島線(沖縄から、東シナ海、南シナ海を広範に含む海域)"に自国の領海が含まれている。
衝突は必至なのだ。
「安倍首相はベトナムやフィリピン、マレーシアといった国々を訪問し、対中国で共闘することを確約しています。これらの国々にとって、
日本とのタッグは何よりも心強いはずで、現地の世論調査でも、"日本の外交姿勢を高く評価する"声が圧倒的です」(前同)
中国の"決戦兵器"は潜水艦!!
さらに、ここにきて安倍政権は、豪州(オーストラリア)との連携を急速に進め始めた。
それが、「海自潜水艦技術の移転」である。
「豪州の新型潜水艦設計に日本が技術協力することが決まったんです。日本は2009年に1番艦が就役した『そうりゅう』型潜水艦の先進技術を、
豪州に提供することになります」(防衛省関係者)
「そうりゅう」型潜水艦は、動力源が原子力でない通常動力型潜水艦としては、"世界最強"とされる海自の秘蔵艦。
その最大の特徴は、動力源をこれまでのディーゼル・エンジンから改良したところ。
「『そうりゅう』型は、燃焼に酸素を必要とするディーゼル・エンジンに、"スターリング機関"を合体させた動力システムを搭載しています。
スターリング機関は燃焼に酸素を必要としません。ディーゼルの場合は、定期的に水面近くに艦を浮上させ、
シュノーケル(吸気管)を伸ばして大気を取り込む必要があります。その間、潜水艦は無防備になってしまうわけです。
それが一部動力にスターリング機関を採用したことで、大気補給の回数が大きく減り、水中での航続距離も伸びたわけです。
これは、潜水艦の"弱点"を補う画期的な技術なんですよ」(軍事ライター・黒鉦(くろがね)英夫氏)