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■韓中を避け42カ国歴訪、安倍首相の「ドーナツ外交」
・1年7カ月で6大陸をカバー
・習近平氏と争うように外国を歴訪
メキシコ、ブラジルなど中南米5カ国を歴訪中の安倍晋三首相は25日、出国前の記者会見で
「今回の訪問で、六つの大陸を全てカバーすることになる」と述べた。
安倍首相は2012年の就任直後「地球儀を俯瞰(ふかん)するように世界全体を対象とした外交を
展開したい」として、いわゆる「地球儀外交」を掲げた。
安倍首相は実際に1カ月当たり1.15回出国し、全世界を駆け回っている。就任後1年7カ月間で
42カ国を歴訪した。歴代の首相で最も優れた外交力を発揮した中曽根康弘元首相(5年間で
28カ国)をも圧倒している。
読売新聞など日本メディアは、安倍首相の外交について「中国包囲網外交」と呼んでいる。
このところ安倍首相と中国の習近平国家主席は、争うかのように外国訪問を重ねている。
今回安倍首相が訪問する中南米を、習近平主席は15-23日にすでに訪れた。習主席が
中南米訪問で経済支援を約束したことを意識し、安倍首相も円借款供与の申し出や資源開発へ
の投資など「プレゼント外交」を展開するもようだ。安倍首相の中南米訪問にはトヨタ自動車や
三菱重工業など財界の要人およそ70人も同行している。
また、習主席が3月末に欧州4カ国を訪問すると、安倍首相は4月末に欧州6カ国を訪問した。
安倍首相が1月に訪問したアフリカは、習主席が昨年3月に既に訪問している。
安倍首相は外国訪問で、積極的平和主義への支持を訴えている。最近の講演では「外国訪問
と招待外交を通じ、200回以上の首脳会談を行った。私は会談で積極的平和主義について説明
し、各首脳はみな強い支持を表明した」と述べた。
集団的自衛権の行使容認を下支えする積極的平和主義は、日本の軍事的役割の拡大を意味
する。安倍首相は6月にバチカンを訪れてフランシスコ・ローマ法王と面会した際にも、積極的
平和主義の正当性を力説した。これについては「集団的自衛権が日本を戦争できる国に変える」
という日本国内の反対世論を鎮めるためにローマ法王まで利用した、という批判も起きた。
安倍首相は日本の伝統的な対米重視外交を脱し、独自の外交を展開している。このところ安倍
首相が最も力を入れている相手はロシアだ。
就任以来、安倍首相はロシアのウラジミール・プーチン大統領と5回も首脳会談を行った。ウク
ライナ情勢をめぐりロシアと米国の対立が激化している中でも、安倍首相はプーチン大統領の
訪日を推進している。
日本メディアは「安倍首相はオバマ大統領よりもプーチン大統領との方が個人的親交が深い」と
の見方を示している。安倍首相は、米国が対北朝鮮問題での協調から日本が離脱することに
対して警告したにもかかわらず、日本人拉致被害者問題の解決を名目に、北朝鮮に対する独自
の経済制裁を一部解除した。
安倍首相は、世界中を訪問して外交的成果を挙げていると自賛しているが、すぐ隣の韓国、
中国とは首脳会談ができていない。肝心の隣国を避けて外国を訪問しているため「ドーナツ外交」
との批判も出ている。
東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
ソース 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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