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2014/07/11 21:31 (ソース)日本経済新聞 電子版 URLリンク(www.nikkei.com)
【ソウル=小倉健太郎】韓国で日本に関連したイベントが中止や変更に追い込まれる「反日行動」が相次いでいる。
11日の自衛隊関連行事は会場に予定していたホテルが前日になって開催を拒否。日本の人気漫画の展示会も取りやめになった。
8月15日の終戦記念日に向けて日韓双方にとって微妙な日程が続くだけに、両国関係は一段と冷え込むおそれがある。
「(日本の)集団的自衛権行使を認めない」「自衛隊を解体せよ」―。
11日、ソウルの在韓日本大使館前では朝から断続的に市民集会が開かれた。
大使館が同日夜、自衛隊創設60周年に関連した記念行事を大使公邸で開くのを批判。
旭日旗につばを吐き、踏みつけるパフォーマンスをする人もいた。
記念行事は当初、ソウル中心部のロッテホテルで開く予定だった。
だが、韓国紙の東亜日報が10日付の1面で「韓国人の情緒を無視した行いだ」と批判。
抗議の電話が相次いだことなどからホテル側は宿泊客の安全に配慮し、開催日前日の10日午後7時ごろになって行事を開催できないと
大使館に伝えた。
韓国国会の外交統一委員会は11日、日本の集団的自衛権行使容認を糾弾する決議案を採択した。
与野党の3グループがそれぞれ提出した決議案を一本化。北朝鮮政策や内政では鋭く対立する与野党が日本に対しては声をそろえて批判する。
政府系機関が運営する戦争記念館は漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の展示会開催を取り消した。
「旭日旗が登場する場面がある漫画の展示会を開くのは問題」との指摘が多く寄せられたためだ。
韓国では旭日旗を軍国主義の象徴ととらえる傾向が強い。
韓国では従軍慰安婦問題に関する河野談話検証や集団的自衛権の行使容認といった日本の動きを、軍国主義の復活ととらえる雰囲気がある。
懸念が高まっているだけに、理不尽な声にでも当事者が萎縮してしまう問題が生じている。
例年8月上旬ごろに公表する日本の防衛白書では、島根県の竹島(韓国名・独島)に関する記述が韓国で問題視される。
8月15日の終戦記念日は韓国にとって独立記念日で、歴史問題に関心が集まりやすい。
いまのところ反日行動を主導するのはメディアや一部の団体で、一般市民の間に過激な行動が広がっているわけではない。
大使館前の抗議集会にも多くの通行人は無関心だった。韓国政府も世論には配慮しつつ、冷静な反応だ。
国防省の広報担当は11日の記者会見で、日本大使館の自衛隊関連行事について「最小限の軍事・外交的措置として実務者が出席する」と述べ、
行事自体は問題視しない考えを示した。