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【世界の街から】ソウル ごみ拾う精神は同じ
2014年7月9日
ソウル中心部の大通り「世宗大路」を真っ赤に埋めた約四万人のサポーターたちが、静まり返った。
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会一次リーグ、韓国対アルジェリア戦が大型モニターで
生中継された六月二十三日早朝。2-4の惨敗に前夜から詰め掛けた「赤い悪魔」と呼ばれる熱狂的な
サポーターも言葉を失っていた。
意外な光景を目にしたのは、試合終了後だった。気性が荒いと聞く韓国サポーターたちが、ごみ袋を
手に会場に散乱する空き缶や紙くずを片付け始めたのだ。ごみ袋を配る主催者側の指示に従い、協力して
拾い集めていく。W杯初戦で敗れた後に観客席のごみを拾い集め、世界のメディアに称賛された日本の
サポーターのことが脳裏に浮かんだ。
「日本のまねだろう」との予想は裏切られた。応援団の関係者は「過去のW杯からごみ拾いを続けている。
自分がいた場所をきれいにするのは当然のこと」と説明した。日韓両チームが一勝もできずに一次リーグで
敗退したのは残念に尽きる。だが、両国に相通じる美意識があることを知り、少し胸が温かくなった。 (島崎諭生)
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