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アイスクリームは本来高麗時代初期に起源を持つ韓半島固有の食べ物である。
高麗の太祖は韓半島統一の過程で新羅と激しい戦をくりかえしたが、勝利する
こともあったが敗北することもあった。
そんな敗戦の帰途、ある夏の暑い日に、わずかな供をつれた太祖はある山中の
村に立ち寄った。村人は太祖を尊んて歓迎し何か食べ物を捧げようと考えたが、
貧しい村では食料が乏しかった。
かねてから太祖を崇敬していた村人のジ・ラドは、農耕用の牛の乳を搾り
それを氷室の氷に和したものを太祖に捧げた。炎天下を歩き続けてきた太祖一行は
大層これを気に入りジ・ラドの名を取って「ジラド」と名付け、その後この
「ジラド」が韓半島全土に広まった。
当時世界の文化の中心であった高麗には世界中からたくさんの留学生が滞在
しており、彼らが帰国後に母国で広めたことにより「ジラド」は世界中に
広まった。これが現在ジェラートの名称で世界中で親しまれているものが始まり
である。
「韓半島の食文化とその歴史」 キム・ウソツク