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マンガで安倍・極右に抵抗する雁屋哲氏
『美味しんぼ』の作者、雁屋哲氏
原発事故をめぐる描写で物議
安倍首相の「国家レベルで対応」に出版社は白旗
1998年には天皇制批判で右翼が殺害予告
「福島原発事故は過去の自民党政権の遺産だ。腐れ自民党どもが! 貴様らの悪政が今の悲劇を招いているんだ」
2011年3月、東日本巨大地震が発生した直後、日本の人気漫画家・雁屋哲さん(72)は自らの
ブログにこのような文章をつづった。長い間与党として政権を握ってきた自民党に対し、雁屋さんは
はばかりなく批判を繰り広げた。これに対し、いわゆる「ネット右翼」が即座に攻撃し、ブログへの
アクセスも不可能な状態に陥ったため、雁屋さんは結局「日本に言論の自由があるというのは
とんでもない間違いだと痛感した」として、5カ月間ブログの更新を中止した。
昨年初め、雁屋さんは1年半ぶりに反撃に出た。週刊漫画雑誌『ビッグコミックスピリッツ』に
1983年から連載している代表作『美味しんぼ』に「福島の真実」というサブタイトルを付けた。日本の
食文化に根差す「匠の精神」を見事に表現し、高い人気を誇るこの作品を通じ、安倍政権の福島第一
原発事故への対応を真っ向から批判したのだ。
とりわけ、最近掲載された2話では、福島県を訪れた主人公が鼻血を出す場面や、福島第一原発が
ある双葉町の前町長が「このような症状は被ばくしたのが原因だ」と発言する場面が描かれ、物議を
醸している。
今回もまた、雁屋さんに対する攻撃が繰り広げられている。福島県や政府の閣僚にとどまらず、
今月17日には安倍晋三首相までもが「根拠のないうわさに対しては政府レベルで全力を挙げて対応する」
と述べた。
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