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死者、行方不明者が300人を越える大惨事となった韓国の旅客船セウォル号沈没事故。ずさんな安全管理態勢や乗客をないがしろにした船長、
乗組員の対応が明らかになるにつれ韓国社会には衝撃と怒りが広がっているが、事故の萌芽は同国の海軍に十分見て取れた。整備不良で目標と
反対側へ飛んだあげく自爆する対空ミサイル、ジグザグに走行する高速艇、重心点が高くなる欠陥改造を施したイージス艦…。海軍では事故や
トラブルが当たり前のように頻発し、しかも多くの技術的な問題が未解決のままだ。こうした“暗部”は民間客船も抱える問題といわれ、セウォル号沈没事故は
「起こるべくして起こった」と非難されている。
(岡田敏彦)
・目標の反対へ飛ぶミサイル
海軍については、軍艦「独島(ドクト)艦」がレーダーが役に立たず、甲板上の自軍ヘリを射程に収める機関砲を備えるなど欠陥品だったことが
明らかになっているが、考えられないような欠陥やトラブルはまだまだある。
昨年10月にはミサイルの自爆が明らかになった。韓国MBCテレビによると、2012年の米韓合同演習「リムパック」に参加していた最新鋭イージス艦
「栗谷李珥(ユルゴク・イ・イ)」が米国製の艦対空ミサイル「SM-2スタンダード」を4発発射したところ、うち2発が目標と反対方向に飛び、自爆した。
SM-2の価格は1発20億ウォン(約2億円)だから計4億円の損害だ。
さらにSM-2については、10年に別のイージス艦から発射した際も命中率は50%だったことが判明。軍当局は原因を部品の欠陥と断じ、米海軍に対して
欠陥補償を要請したが、米側からは「困難だ」として断られたという。
SM-2を含む米レイセオン社開発のスタンダードミサイルは各国が採用しているが、こんなとんでもない事故を起こしたのは韓国だけで、
原因は韓国側にあるとする見方が大勢だ。
スタンダードミサイルについては、日本も一部開発に加わった発展型のSM-3は弾道弾の迎撃に用いられる高精度なもので、このシリーズ最新の
「ブロックIB」は昨年10月までに実施した迎撃実験6回のうち、失敗したのは最初の1回だけ。2回以降は5回連続成功している。
音速の6~10倍の目標にしてこの命中率。対する韓国のSM-2は通常の航空機など、音速の2~3倍程度の目標を迎撃するものだ。しかし、
それも失敗するのは、整備不良か、保管状況が悪いのが原因とみられる。さらに、目標と反対側に飛ぶという状況から、一部では「他の兵器や自動車、
家電製品同様、パクろうとして分解したものの、組み立てを間違ったのでは」との推測まで出る始末だ。
まっすぐ走らない高速艇
また、ウオータージェットで推進する最新の高速船「コムドクスリ級ミサイル艇」も欠陥のオンパレードとなった。韓国SBSニュースによると、
09年に実戦配備された同高速船の1番艦「尹永夏(ユン・ヨンハ)」は就役前から、エンジンのオイル漏れやエアタンクからの空気漏れ、
航海用レーダーが突然消えるなど61件ものトラブルが発生。それでも就役したが、その後2カ月間に新たに95件もの欠陥が露呈した。
この中には艦内通信システムのダウンや、磁気羅針盤に20度以上の誤差が出るなど、基礎的な部分での重大欠陥も含まれていた。(>>2以降へ続く)
【大阪から世界を読む】
産経ニュース・ウエスト 2014.4.28 07:00
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