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【金秀蓮、ソウル祝部幹雄】
韓国南西部・珍島(チンド)沖での客船セウォル号沈没事故を巡り、韓国では行方不明者を装ったメッセージの書き込みや、
ニュースサイトなどを偽装したフィッシング詐欺が問題化している。船中に閉じ込められているとの偽情報は、行方不明者の
家族らを動揺させた。IT(情報技術)大国を自任する韓国で専門家は「急速な技術の進歩に利用者のモラルが追いついていない」と指摘する。
◇摘発、半数10代
韓国未来創造科学省によると、発生翌日の17日には沈没事故関連情報を装ったフィッシングメールが確認され、
これまでに7件が見つかった。
メールには「セウォル号沈没の真実は……」「速報 死者○人」などと書いてあり、興味を引きやすくしてある。当局は
注意喚起すると同時にウイルス対策ソフトの開発にも協力。しかし「詐欺メール対策本部」を名乗るメールまで登場するなど手も込んでいる。
また、事故当日の16日夜、行方不明者を装った救助を求める複数の書き込みがソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて拡散。
韓国警察は少なくとも18人を摘発した。半数近くが10代だという。
調査会社の調べで、日本のスマホ契約数は3月で5730万件とみられるが、人口が約5000万人の韓国は
政府統計によると契約者数は約3830万人。ネット環境の整備も進んでいる。
事故をきっかけに問題行為が顕在化した格好で、韓国・崇実大の朴彰昊(パク・チャンホ)教授(情報社会学)は、
ユーザーの多さと通信環境が、情報を一気に拡散させたと指摘。「10代の子どもたちは自分たちの行為がもたらす
結果について考えず、友人とメッセージをやり取りする感覚だったのだろう。急速な技術の進歩に利用者のモラルが
追いついていないのが現状だ」と語る。
大統領直属の韓国放送通信委員会は、今回の事例をまとめ、インターネット倫理教育に活用する方針だ。一方、
聯合ニュースによると、捜査本部は遺棄致死などの容疑であらたに4人を逮捕。これで操船に携わる乗員15人全員が逮捕されたことになる。
現在、確認された死者は187人、行方不明者は115人。
毎日新聞 04月27日 14時32分
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