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◆【コラム】韓国人の「安倍たたき」
日本の安倍晋三首相が、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に韓国語であいさつしたとき、
特に感動することもなかった。
安倍首相は今年2月「(慰安婦の強制動員を認めた)河野談話を検証する」と述べた。
日本が少女たちを慰安婦として連行した際に「(軍や官憲が力づくで無理やり連行する)
狭義の強制性はなかった」と理屈をこねた。
しかし、ムードが険悪になるや、安倍首相は「河野談話を見直す考えはない」と1歩引いた。
しかし、今月1日には「(河野談話の)検証は予定通り行う」と述べた。
このようなことを見聞きすると、韓国人は頭に血が上る。
安倍首相が黙っているときには、安倍首相が起用した閣僚たちが問題発言をする。
韓国側の怒りが収まっても、燃料タンクに次々と燃料を入れているようなものだ。
韓国人たちはそのたびに、政治理念や党派、地域に関係なく、一斉に日本を非難する。
日本人たちの手紙の文章を集めた『ときどき寂しがるお父さんへ』という本には
「残った借金が、残された家族みんなの団結につながっている」という文言が登場するが、
韓国人たちも、安倍首相を非難することで団結しているのではないだろうか。
問題は、いくら怒りをあらわにしたところで、なぜか空しく感じられるという点だ。
その感覚は、何かが抜けているという思いにつながる。
韓国人はただ怒るだけで自省しようとしない。
本間九介という日本の大陸浪人が、1893-94年の東学革命(甲午農民戦争)前後に
朝鮮半島を偵察し『朝鮮雑記』という本を書いた。
日本の斥候兵(本隊の移動に先駆けてその前衛に配置され、進行方面の状況を偵察しつつ
敵を警戒する兵)だった本間は、英国の歴史家エドワード・ギボンの本を愛読していた。
その本間が簡潔な文体でつづった『朝鮮雑記』を読むと、賢い悪党によって、
よく切れるメスで麻酔もせず手術されるかのような感覚を覚える。
本間の主張はさておいて、彼が記録した事実だけを見ていくことにしよう。
朝鮮は弱く、廃れていた。
「世界が銃や大砲で武装していたとき、朝鮮の軍隊は刀や槍、弓矢で武装していた。
しかも、刀や槍は形式的に持っていたにすぎず、普段から稽古に励む武人は
極めて少なかった。弓矢の達人は多かったが、弓矢を使った博打がはやっていたからであり
国防や治安維持に役立てようとはしなかった」
「飲み屋で紙幣を取り出すと、朝鮮の人々は「これが本当にお金なのか」と驚く。
彼らはいつも重たい銅貨を持ち歩いていた。
ある人は15クァンムン(当時の通貨)以上持ち歩くことができず、
盗賊に出くわしても盗まれることはなかった。
仁川市が編集した資料集によると、1クァンムンは31銭に相当し、
15クァンムンは港で働く朝鮮人の運び屋の9-10日の報酬だった。
本間がこの本を書いてからほどなくして、朝鮮人たちは日本に国を奪われた。
慰安婦の少女たちが連れていかれたのは、日本の支配下で苦労し、
次の世代になってからのことだ。
韓国人たちが安倍首相に対し怒りをあらわにするのは正しいことであり、当然だ。
だが、それが全てになっては困る。
日本に対し怒りをあらわにすると同時に「われわれはあのとき、
なぜ自ら国を守れなかったのか」と振り返るべきだ。
朝鮮人たちが日本の侵略に備えて城を築いたのを見て、本間は哀れんだという。
「本当に気の毒だ。こんな城は野戦砲1発で簡単に壊せることを知らないのか」。
韓国人たちはこのような事実についてほとんど反省していない。
ただ、安倍首相を非難するだけだ。それはとても簡単なことだ。
朝鮮日報日本語版 2014年4月6日(日)9時19分
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