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韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権による、中国重視外交が岐路に立たされている。
中国が一方的に設定した東シナ海上空の防空識別圏に、中韓両国が管轄権を争っている
海中岩礁・離於島(イオド)が含まれているためだ。
中国側は協議機関の設置すら認めておらず、韓国を見下したネット世論も沸騰。
韓国の有識者やメディアからは、外交政策見直しを求める声が相次いでおり、
米中双方にいい顔をする「コウモリ戦術」は破綻寸前となっている。
「中国に対する幻想を捨てるべきだ。中国に対して言うべきことは言いながら、
韓米共助を固く守っていかなければならない」
韓国のシンクタンク・峨山政策研究院の崔剛(チェ・ガン)副院長は先月27日付の
韓国紙ハンギョレ新聞(日本語電子版)で、朴政権の外交政策に批判的コメントを寄せた。
同28日付の中央日報社説も「朴政権の対応は失望的だ。
韓米関係が相対的に弱まる中、韓中関係まできしめば韓国は深刻な外交的孤立に陥る」と断罪した。
中国が同23日に設定した防空圏には、韓国が海洋調査施設を設置している離於島上空が含まれているほか、
済州島の南西沖でも韓国の防空圏と重なっている。ところが、韓国政府は当日に「遺憾の意」を表明しないなど初動は抑制的だった。
朴氏はこれまで、経済関係や北朝鮮への影響力を重視して中国に接近した。歴史問題でも対日共闘を呼びかけ、
6月の習近平国家主席との会談では、初代韓国統監を務めた伊藤博文を暗殺したテロリスト、安重根をたたえる石碑を
殺害現場の中国・ハルビン駅に建立するよう要請するなど、すり寄ってきた。
しかし、朴氏のラブコールは習氏には届かなかったようだ。今回、韓国を見下した態度がハッキリしてきたのだ。
中国は防空圏設定の直後こそ「中韓は友好的な隣国だ。対話を通じて平和と安全を維持したい」(秦剛・外務省報道官)
と語っていた。ところが、韓国海軍が先月26日、
中国への通報なしににP3C哨戒機を離於島上空で飛行させると、逆ギレして韓国の態度を反抗的とみなした。
同28日、ソウルで開かれた中韓国防次官級戦略対話では、韓国側が防空圏の変更を求め、
この問題を協議する機関の設置を提案したのに対し、中国側は韓国側の要求や提案を拒否・黙殺する“ゼロ回答”で応じた。
さらに同30日には、中国軍が韓国軍に対し、東経124度の西側で活動しないよう要求していたことも発覚。
「東経124度」は中国が北朝鮮との間で取り決めた海上境界線で、
中国が韓国を北朝鮮と同様に“支配下”に置こうとしている実態が明らかになった。
中国のネット世論も「反韓国」「打倒韓国」で盛り上がっている。
「韓国人をやっつけて、朝鮮半島を統一してしまえ」
「安重根の記念碑をぶち壊せ! 朴槿恵を怒り狂わせろ!」
こうした過激な意見に加え、中国国営新華社通信系の情報サイトは同28日、
「日本に向けての措置なのに、なんで韓国がしゃしゃり出てくるんだ?」などと、
あけすけに韓国を蔑視するネットユーザーの声を紹介した。
(続く)
URLリンク(www.zakzak.co.jp)
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