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米日同盟の強化をどのように見るべきか?
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それにしても、米国の同盟国である我々が、日米同盟の強化に怒りを表すという
のはどういうことなのだろうか?もちろん、日本の軍事力が強化されること、日本の
役割が拡大されることには、感情的に不快感があるのは事実である。
しかし、国際政治の問題をこのように「情緒的」「感情的」に裁断すれば、それは韓国の
国家大戦略にとって全く役に立たないばかりか、大戦略そのものを破綻に導く危険性すら指摘される。
国際問題を冷酷に分析し、その基盤の上で合理的な戦略を見出す必要がある。
我々はまず、米国がなぜ日本の役割を拡大しようとしているのかについて知るべきである。
今、多くの韓国人たちは、米国が”暴走する”日本を支持していることに非常に困惑している。
日本が2020年にオリンピックを再び行うことになったということも理解し難い韓国人も多い。
我々国民が受け入れるには難しいことかもしれないが、世界は日本をそんなに悪い国として見ていない。
日本のために世界に憂いが生じると見る国は、韓国と中国を除いてはほとんどない。
それで日本はオリンピックも開催するようになり、われわれが見るには平和の破壊者である安倍晋三は、
米国の著名な研究所が授与する平和賞を受賞するのだ。
世界の世論は、北東アジアの安定のために日本の軍事力が強化されなければならないということに同意している。
その例として、エコノミスト誌は、他のすべての国のように通常の軍事力を保有することになった日本は、
北東アジアの安全保障に役立つと記載しており、フィリップ・コーニング(Philippe De Koning)は、
最近のフォーリン・ポリシー(Foreign Policy)に、「現在の日本の軍事力はあまりにも弱い。
日本の軍事力がこのように弱いという事実は、アメリカにとって危険なこと」とまで主張している。
我々が見る日本と、世界が見る日本が、このように異なるということは、まるで19世紀末の朝鮮人たちの世界観を彷彿させるものがある。
世界が日本の軍事力の増強を軍国主義の台頭ではなく、平和勢力の増強と見ているにはわけがある。
誰もが知っている現状を韓国人も知らなくてはならない。何より、北東アジアはもちろん、世界の安全保障情勢を
不安にさせた当事者は北朝鮮である。北朝鮮は、今すぐ利用可能な核兵器を保有した状況であるばかりでなく、
なんと120万人にも達する在来式軍事力を保有している。
二番目の不安要因は、中国の軍事力増強があまりにも急速に進んでいるという事実である。
中国の軍事力は冷戦が終結する頃の1988年から2013年まで、その軍事費は15倍以上に増強された。
過去10年の間だけでも、中国の軍事力は、なんと5倍以上に増強された。
中国は過去25年に遡っても、国防費の増加率が10%を下回ったことはない。
問題は中国である
我々が右傾化していると警戒した日本は、実際には過去11年間軍事費が減り続けた国だ。
行動で見るのなら、右傾化した国は中国である。経済成長率よりもはるかに高い割合で増加する
中国の軍事費は不透明なことでも有名である。世界の主要な研究機関は、中国が発表した
公式の国防費をそのまま信じていない。
結局、中国の軍備増強を懸念した米国は、2012年1月5日発行した新国防戦略指針で露骨に
表現されているように、中国の軍事力の増加に対し、具体的に対処し始め、アジアで中国の軍事力の
増加によって引き起こされた不均衡を、再び均衡化させるため乗り出しているのだ。
筆者は、米国がアジアの均衡の回復のため大韓民国を非常に重要な戦略的資産として考えていたと思う。
だから米国は、韓国を北東アジアの安全保障のため決定的に重要なリンチピン(Linchpin)であると言った。
しかし、米国は韓国がリンチピンとして”厳しい”役割を果たしてくれる国なのかを疑った。
冷戦時代、韓国は米国が主導する自由陣営の最前線で本当に大変な役割を自ら果たしていたが、
今後、米国が中国と繰り広げる覇権競争においても、韓国が米国の目的に沿った役割をしてくれるのか
については、米国人は半信半疑になっていると思われる。