13/10/23 21:45:19.04 ZLd2WSMn
1929年、フレミングがブドウ球菌の培養実験中にコンタミネーションにより生じた
アオカビ(Penicillium notatum、現在はP. chrysogenum)のコロニーの周囲に
阻止円(ブドウ球菌の生育が阻止される領域)が生じる現象を発見したことに端を発する。
フレミングはアオカビが産生する物質が細菌を溶かしたものと考え(実際には、
この現象は溶菌ではなく細菌の発育阻止によるものであった)、アオカビを液体培養した後の
濾液にも同じ活性があることを突き止め、彼自身は単離しなかったその物質を、アオカビの学名
にちなんでペニシリンと名付けた。
その後、1940年にH.W.フローリー(Howard Walter Florey)とE.B. チェイン(E.B. Chain)がペニシリン
の単離に成功したが、1つと思われたペニシリンは、ペニシリンG、ペニシリンN等の混合物であった。
翌1941年には実際臨床でその抗菌剤としての効果を確認した。その後は効率よくペニシリンを作る菌
の探求が進むとともに、菌の培養及びペニシリンの抽出法などが改良され、大量生産が可能となった
ペニシリンは第二次世界大戦において広く用いられた。終戦後の1945年からは民間にも開放された。
フレミングの「ペニシリンの発見」とフローリー等の「ペニシリンの再発見」とそれに続くペニシリンGの
実用化は感染症の臨床治療を一変させ、その功績によりフレミング、フローリー、チェインには1945年に
ノーベル医学・生理学賞が授与された。
URLリンク(ja.wikipedia.org)