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▲「韓国人だけが知らないもう一つの大韓民国」、21世紀ブックス. 276ページ. 1万5千ウォン.
(ソウル=聯合ニュース)仏教の法華経に「無価宝珠」という話がある。ある人が酒に酔って寝てしま
った。その時、友人が官庁に用があって酔った友人の服の中に「無価宝珠」すなわち無限の価値
を持った宝石をいれて行く。その人は自分の服の内側に途方もない価値を持った宝石が入ってい
ることも分からないままとても貧しく暮らした。しばらくして、またその友人に会った後、自分が常に
宝石をふところに持っていた事実を知た。
エマニュエル・パストリッチ慶煕（キョンヒ）大ヒューマニタス・カレッジ教授が書いた「韓国人だけが
知らないもう一つの大韓民国」は私たちの中にある「無価宝珠」を発見するよう助ける本だ。アジア
インスティテュート所長でもある著者が見るに、韓国はそのように願ってやまなかった先進国になっ
たのに、それを自ら認めようとしないおかしな国だ。
パストリッチ教授の目に写った韓国は今まで国際社会にちゃんと自分を知らせようと努力したこと
がなく、政府と韓国政府自らそのような必要を感じられないようだ。彼はその原因を「海老コンプレ
ックス」に求める。中国、日本、ロシアという超強大国の隙間に挟まって韓国人が自然に自国を弱
小国家と認識するほかなかったということだ。
日帝強制占領期、朝鮮戦争という長い苦痛の歳月に比べ韓国の地位変化がとても短時間に急速
に進んだ点も韓国がまだ低開発国家国民のアイデンティティから抜け出せないもう一つの原因だ
と彼は分析する。
パストリッチ教授は自分の地位に対する韓国人のこのような矛盾した態度は結局、韓国人が最も
苦しむ障壁の'コリア・ディスカウント'を越える障害になり、さらに問題を育てる原因だと指摘する。
従って韓国が矛盾した態度を正し、堂々たる先進国として自らの役割を果たすためには、アイデ
ンティティを確立するべきで、それは数千年間続いた韓国の歴史に求めるべきだと教授は言う。
「残念なことに今日の韓国には日本の'サムライ'の様に国際社会に韓国を紹介できる概念がない。
私は韓国のアイデンティティを表現し紹介する概念として'ソンビ精神(Seonbi Spirit)'はどうかと思
っている。(中略)個人的次元でソンビ精神は道徳的人生と学問的成就に対する決然とした意志と
行動に現れる。社会的次元では高水準の共同体意識を維持しながらも異質な存在と多様性を尊
重する態度に現れる。」(49ページ)
この本はその他にも礼学、サランバン文化、風水地理、親環境農法など韓国人が知らなかったり
意識しなかった韓国の「無価宝珠」を紹介している。合わせてそのような長所を国際社会に効果的
に紹介する方法の提案と韓国が文化先導国家として国際社会に影響力を拡大する過程で留意す
べき条件などに対する著者の見解を書いた。
教授は「韓国が自虐感を越え淡々とありのままの韓国を国際社会に紹介できれば、韓国の存在
ははっきり認識されるようになる。それから韓国は新しい価値を創出し、色が違うもう一つのすば
らしい先進国を創出する準備ができる」と主張する。
パストリッチ教授は米国生まれでハーバード大で東アジア文明学博士学位を受けた。米国最高の
名門大学で博士学位を受け中国と日本について永く研究した経歴があるにもかかわらず、6年間
も韓国大学で学生たちを教えている。それだけ韓国愛が格別だという事で、この本には韓国が真
の意味のソフトパワーを持ち国家に新たになることを願う著者の詳細な苦言がぎっしり込められた。
イ・マンヨルという韓国名は彼が1997年、韓国女性と結婚した時、妻の父が彼の英語の名前エマ
ニュエルの発音を取って作ったものという。主要著書は「世界の大学者、韓国の未来を語る」「人
生は速度でなく方向だ:ハーバード博士の韓国漂流記」などがある。
ソース：聯合ニュース (韓国語) <韓国の人も分からない'コリアプレミアム'の再発見>
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