13/08/16 21:57:05.08
『琉球民族独立総合研究学会』が2013年5月15日に設立されました。会の趣旨としましては、
「日米の植民支配を受けている琉球民族が独立し、平和な社会を築くための討論と人材の育成を行う」
というものです。
果たして本当に沖縄が日米の植民支配を受け、搾取や略奪をされてきたのかということをひとまず置いて、
〝沖縄が日本から独立をするとどのようなことが起こるのか〟ということを考えてみたいと思います。
南シナ海の西沙諸島では、1973年にアメリカがベトナムから基地を撤退させた後、
また南沙諸島では同じくアメリカがフィリピンから基地を撤退させた1992年以降、
中国が軍による実効支配を強め、領土の拡大を図っています。
チベットという、かつて独立した国家であったところも、1950年以降、軍事侵攻によって中国の一部とされました。
東トルキスタンも同様です。東トルキスタンはチベットの北に位置し、モンゴル、ロシア、カザフスタン、インドなどの国々と国境をもつ、
イスラム教を信仰する人々の国でした。目鼻立ちのはっきりとした、どちらかというと西洋風の容姿をもつ彼らは、
明らかに中国人とは異なる民族です。現在そこは「新疆ウイグル自治区」と呼ばれ、中国の一部とされています。
チベットと東トルキスタンでは、民族浄化といって、尊重されるべき人権は無視され、人々はあらゆる弾圧に苦しんでいます。
女性は中国の都市部へ連れていかれ、漢民族の子を妊娠させられます。
男性は財産や仕事を奪われ無給の肉体労働、子どもは誘拐され、売られていきます。
売られた子どもたちがどのような運命を辿っていくのか、それはわたしたちの想像を絶するものです。
このように近隣諸国への侵略を続けてきた国家と、我が沖縄は地理的に相対する立場にありますが、
もし独立をした場合、領土拡大の意図を持って長年軍事力を増強し続けてきた隣国から独立を護持することができるでしょうか。
一度侵略を許せば取り返しがつかなくなることは歴史をみれば明らかです。
チベットでは今も多くの僧侶たちが焼身自殺を図り中国の弾圧に抗議をしていますが、
その訴えもむなしく状況が好転することはありません。沖縄がそのようになってからでは遅いのです。
独立を主張するならば、軍事力(防衛能力)を持たないこの小さな島がどのように独立を維持していくのかということまで
具体的に示すべきでしょう。有事に際して「想定していなかった」と言い逃れて済むことではありませんし、
今生きているわたしたちの決断は、未来に生きる子や孫の運命を分けるものになるからです。
純粋な気持ちで、「力を持たなければ平和が訪れる」「力を放棄すれば仲良くできる」と信じる人のけがれなき思いは、
調和の取れた社会においては喜ばれ、尊敬されるべきものだと思います。
しかし今沖縄をとりまくのは調和とはかけはなれた世界なのです。わたしたちは楽園の夢から目覚めなければなりません。
祖国やアメリカに対する恨みがましい言葉を並べるのではなく、『琉球独立』の四文字に、
〝愛する沖縄がウイグルやチベットのようになる可能性が秘められている〟
ということこそ県民にひろく周知しなくてはならないことです。今まさに悲運を辿っている国々の現実を知ってなお、
「沖縄は独立をしたほうが良い」と思える人は一体どれぐらいいるでしょうか。
我が子に悲惨な人生を歩んでほしいと願う親はいないはずです。
中国に弾圧を受けている国々には共通する点がいくつかあります。中でも注意したいのは、
〝侵略の直前には、内部から外敵を招く運動が起こっていた〟という点です。
沖縄の独立運動は、当事者たちの真意に関わらず、それと同じことなのです。
冒頭の会の概要には、「日米によって奴隷の境涯に追い込まれた琉球民族は自らの国を創ることで、
人間としての尊厳、島や海や空、子孫、先祖の魂(まぶい)を守らなければならない」という一文があります。
わたしたちは確かに守るべき多くの財産に恵まれています。そしてその財産を守る力は「知る」ことによって与えられます。
歴史をよく知ることです。知は力なり。知識と情報は最大の武器です。
無知によって祖国を失うよりも、知によって人間としての尊厳を守りましょう。(東京都)
URLリンク(www.yaeyama-nippo.com)琉球独立に潜む罠-兼次-映利加/
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