13/07/31 11:39:32.01
日本の麻生太郎・副総理兼財務相は先日行ったある講演で、
日本における憲法改正の議論について「ドイツのワイマール憲法は(ナチスによって)誰も知らないうちに変えられていた」
「この方法を参考にしてはどうか」という趣旨の発言をした。これは日本のメディアが29日に報じた。
麻生氏は日本の戦犯らが合祀(ごうし)されている靖国神社への参拝問題についても
「参拝をしないことがおかしなことであり、(普段から)静かにやればよい」との持論を展開している。
ワイマール憲法とは、ドイツが第1次大戦で敗戦した直後に作り上げた同国で最初の民主主義憲法だ。
この憲法は君主制を根幹としていたそれまでの帝国憲法を廃止し、
国民主権の原則に基づく議院内閣制を採用していた。
ところがナチスのヒトラーは1933年、ワイマール憲法に基づいてドイツ首相に選出されると、
行政府が立法権を行使できる授権法を制定し、憲法そのものを有名無実化してしまった。
このようにして絶対的な権力を手にしたヒトラーは、後に世界を戦争の悪夢に追い込んでしまったのだ。
安倍首相をはじめとする自民党は、昨年12月の衆議院議員選挙と今年7月の参議院議員選挙でいずれも圧勝した。
しかし日本の戦争放棄や交戦権の否定、軍隊保持の否定などを定める現在の平和憲法については今もなお改正することができず、
非常に苦々しく思っているようだ。現在の平和憲法は日本の再武装を禁じているからだ。
しかし自民党が改憲に向けて動き出すとしても、日本国内は決してこれを後押しするような状況ではない。
まず自民党と連立政権を組む公明党が憲法改正に反対している。毎日新聞が先日行った世論調査によると、
日本国民の51%が憲法改正に否定的な考えを持っていることも分かっている。
韓国や中国などアジア諸国も、日本が平和憲法を改正して再武装することに反対している。
このような状況の中、麻生氏が「ナチス方式の改憲」について言及した。麻生氏の発想は、
平和憲法を見直すためにはヒトラーが使った超法規的な方法も辞さないというものだ。第2次世界大戦終戦後、
世界各国はヒトラーとナチスを肯定的に捉える言葉や行動をタブーとしてきた。
日本は第2次大戦でヒトラーのドイツと手を組み、ドイツがユダヤ人や欧州諸国に対して行った以上の虐殺や蛮行を、
韓国や中国をはじめとするアジア各国に対して行った。このような国が本当に歴史を振り返ることができれば、
いかなる場合でも「ナチスの手口を参考に」などと語るべきでないことくらいは分かるはずだ。
それが政治指導者に求められる最低限の常識であり教養だ。
首相経験者でもある麻生氏は現在の安倍政権でも実力者だ。麻生氏が今回のような発言を行い、
そのことが今もなおニュースで報じられているようでは、今や日本の極右政治家たちに理性と常識は期待できないだろう。
日本の政治家のレベルはなぜここまで落ち込んでしまったのか。また今の状況は今後も続くのだろうか。
このままでは韓国をはじめとする隣国が、日本と向かい合って対北朝鮮外交や経済問題について
話し合うことなどできるはずがない。「安倍の日本」は徐々に世界の普遍的価値と常識から懸け離れようとしているのだ。
URLリンク(www.chosunonline.com)