13/06/02 11:12:00.40
自民党の国防部会などは、政府が年内に見直す防衛大綱に、敵基地攻撃能力の保有を盛り込むよう求める提言をまとめた。
日本を攻撃する可能性のある他国のミサイル基地などをたたく能力だ。
「他に手段がない場合、敵ミサイル基地の攻撃は自衛の範囲」との政府見解があるが、
専守防衛に徹してきた戦後の安全保障政策から大きく逸脱する。憲法の平和主義にも反し、容認できない。
自民党は、離島奪還を想定した海兵隊的な能力の構築も求めた。他国へ攻め込むのと表裏一体の戦力で、
アジア諸国の疑念を生み「力対力」の軍拡競争を招く恐れがある。
北朝鮮の核・ミサイル開発や、沖縄県の尖閣諸島周辺の中国艦船の動きが念頭にあるのだろうが、冷静な議論が必要だ。
防衛大綱は民主党政権時代の２０１０年に見直し「動的防衛力」構想を打ち出したばかりだ。
防衛費を抑える中で、必要最小限の装備を、情勢に応じ移動させて脅威に備える発想だ。
不都合が生じているわけではなく、大綱を再び見直す必要があるのかそもそも疑問だ。
安倍晋三首相は防衛費を１１年ぶりに増やした。大綱の再見直しも防衛力拡大路線を加速させる懸念がぬぐえない。
とりわけ敵基地攻撃能力の保有は見過ごせない。
憲法９条は「武力による威嚇または武力の行使」を国際紛争の解決手段として永久に放棄すると誓っている。
わが国が「武力で威嚇」や「行使」をしてはならない。
歴代政権の安全保障政策は、自衛隊が「盾」として専守防衛に徹し、「矛」の部分を米国に委ねてきた。
「海兵隊」も含め、外国を攻撃する「矛」の能力を保有していると見られることは、他国が日本を先回りして攻撃する口実を与えかねない。
敵基地攻撃には戦闘機の航続距離延長、巡航ミサイル導入など多額の経費を要する。日本を狙う発射準備だと判断することも容易ではない。
自民党政権だった０４年の大綱見直しでも「専守防衛を踏み外す」との懸念や周辺国の反発を考慮して見送られてきた。
北朝鮮は米国まで届く中長距離ミサイル開発を進めているが、日本を射程とするミサイル配備は最近の話ではない。
緊張に便乗するかのような議論は控えるべきだ。 核開発に対しては周辺国と連携して断念させることが肝要だ。
自民党の提言は、集団的自衛権行使の容認や国防軍設置なども求めている。武力行使の歯止めを次々と取り払う姿勢は極めて危うい。
URLﾘﾝｸ(www.hokkaido-np.co.jp)
【人民日報】日本が平和憲法に背く「国防軍の設置」を提言、その矛先が中国であることは明らか[06/02]
ｽﾚﾘﾝｸ(news4plus板)
【信濃毎日新聞/社説】自民党は敵基地攻撃論でアジアの緊張高めるな、対北朝鮮への中国･韓国との連携が崩れる[05/31]
ｽﾚﾘﾝｸ(news4plus板)
【国防】｢敵基地攻撃能力保持･離島防衛に水陸両用部隊やオスプレイ導入･ミサイル防衛強化を｣自民党、防衛大綱見直しへ提言[05/30]
ｽﾚﾘﾝｸ(news4plus板)