13/05/31 13:52:47.28
昨年の教科書検定を通過し、今年の中学校1年生から教育現場で使われている歴史の教科書に、
依然として左派偏向の問題が存在することが分かった。1997年に告示された第7次教育課程での
「韓国近現代史」教科書や、2009年改正教育課程での高校「韓国史」教科書に続き、小学校を
卒業したばかりの中学生が学ぶ「歴史」教科書にも、偏った民族主義・民衆主義史観に基づいた
近現代史の記述があるというわけだ。1970-80年代の学生運動の理念と密接な関連がある
「民衆史観」は、社会主義・唯物論的視点から、歴史の主体は民衆だと考え、革命的階級闘争の
流れを重視している。
韓国現代史学会(権煕英〈クォン・ヒヨン〉会長)と峨山政策研究院(咸在鳳〈ハム・ジェボン〉院長)
は31日昼12時30分から、ソウル・新門路の峨山政策研究院講堂で開催する学術会議「教科書
問題を考える:中学校・高校韓国史教科書の分析と提言」で、こうした分析内容を公表する。
■「左翼」と「北朝鮮」側に偏る教科書
発表論文で中学校の歴史教科書を分析した権煕英・韓国学中央研究院教授は「教科書が、
人類の普遍的価値や憲法的価値ではなく、特定の思想的価値を中心とする構成になっており、
韓国が自由民主主義体制で生まれたという事実そのものを否定している」と指摘した。「共産主義・
資本主義」「親日・反日」「民主・ファッショ」という架空の対立が、教科書の歴史観になってしまった
というわけだ。
こうした歴史観は「左派を擁護する記述」という形で随所に表れている、と権教授は語った。
光復(日本の植民地支配からの解放)直後の政治勢力の中で、呂運亨(ヨ・ウンヒョン)を「合理的
かつ理想的な独立国建設」のため努力したと前向きに描写する一方、韓国民主党(韓民党)に
ついては「植民地時代の地主・資本家などが中心になって結成」されたという偏った見方をしている。
また米ソの軍政について「米軍は直接軍政、ソ連軍は間接統治」を行ったと記し、事実をゆがめている。
左翼が信託統治反対から賛成に立場を変えたことをめぐり、一部の教科書には「臨時政府の樹立
に疑義があり」そうしたという擁護的な記述も見られる。韓国政府樹立の過程をめぐっては「南だけの
単独政府を樹立しようとする動き」を強調しながらも、北では既に1946年2月の段階で実質的な政府
が形成されていたことを記述していない。
また、これらの教科書には▲6・25(朝鮮戦争)は北朝鮮・ソ連・中国がたくらんだ戦争だったという
事実を記さず国連の介入で国際紛争に拡大したかのように記す▲北朝鮮の経済的失敗の原因を
ほとんど「援助の中断」「自然災害」など外的要因によるものとする▲韓国海軍哨戒艦「天安」爆沈
事件や延坪島砲撃事件などについてはほとんど沈黙している―などの偏りが見られる、と権教授は
指摘した。
>>2-5あたりへ続く
兪碩在(ユ・ソクチェ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
URLリンク(www.chosunonline.com)