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韓国を代表する王宮・景福宮が、今月22日から26日までの5日間にわたり夜間の開放を実施し、多くの人が訪れたことで、
大きな問題を抱える結果となった。午後6時30分から10時までの間、3万-4万人が押し寄せた王宮の庭は、人々がむしろを
敷き酒盛りを繰り広げ、盛り場と化してしまった。子どもたちは立ち入りが禁止された芝生に入って寝転んだり、勤政殿の
前にある品階石(朝鮮王朝時代の文官が地位に応じて待機する場所を示す石)の上に乗って写真を撮影したりした。
景福宮周辺の通りには屋台が立ち並び、プロパンガスを用いて作った料理や酒を提供した。文化財の破壊や、火災のような
大きな事故が発生する危険性が高まったが、文化財庁は統制するどころか、対策を講じようという姿勢すら見せなかった。
文化財庁が景福宮を夜間にも開放し、文化財の美しさや、春の夜の王宮の情緒を市民に味わってもらおうとした趣旨は
理解できる。だが、景福宮は全体が国の史跡第117号に指定されている文化財だ。勤政殿や慶会楼、慈慶殿、香遠亭を
はじめとする国宝や宝物が9点もある。国宝第1号の崇礼門(南大門)を火災で失い、数百億ウォン(100億ウォン=約9億円)
もの費用と5年の歳月をかけて再建したのは、ついこの前のことだ。
それにもかかわらず、文化財庁は景福宮の夜間開放に際し、不測の事態への対策を講じた様子が見られなかった。夜間の
景福宮に入場者をどの程度受け入れるのが適切なのかも検討しないまま、インターネットを通じ無制限で観覧券を販売した。
ネットで予約した入場者が1日に4万人を超える事態になり、ようやくネット予約を3万人、現地での観覧券購入を1万人まで
制限したが、朝鮮王朝の正宮が盛り場と化す事態には手をこまねき、傍観するばかりだった。
今回の事態は、生活の中で文化を味わいたいという願望が国民の間でどれだけ根強いかということを如実に示している。
だが、一度に多くの人が集まる場所で品格を維持するためには、最低限守るべきことは守り、配慮すべきことは配慮しな
ければならない。真っ当な国の文化財で、人々がむしろを敷いて酒盛りを繰り広げるという話は聞いたことがない。
文化財庁の無神経さや安易な考え、未熟な市民意識が、この数日間、朝鮮王朝の王宮を正視に耐えない盛り場に変えて
しまった。
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