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▲「街に出たネット右翼」安田浩一著
「キムチ臭い」「朝鮮人は糞でも食ってろ!」「ゴキブリ朝鮮人、ウジ朝鮮人は半島に帰れ!」「日本
に住ませってやってるのに!お前らはかたすみで生きろ!」
彼らの主張には日本の過去の侵略に対する歴史認識も、それにともなう責任感も全くない。逆に
初めから植民支配はなく、強制連行や日本軍慰安婦などは左翼勢力のねつ造に過ぎないと主張
する。彼らはさらに日本を実質的に支配しているのは在日朝鮮人であり、彼らを滅亡させなけれ
ば日本は生き残れないと主張する。
片方では劣等と見下し、ののしりながら片方では恐れる彼らの奇妙な心理。この矛盾だらけ、完
全に逆転した世界観の持ち主たち。考えの分からない危険な存在。彼らが今日、日本に新しく登
場している新右翼、行動する極右青年たちだ。街に出た彼ら新右翼の活動中心に‘在日特権を許
さない市民の会’(在特会)がある。
冒頭の粗野で刺々しい野卑な悪口は在特会、行動隊員らが大阪の鶴橋コリアタウン、京都東九
条の朝鮮第1小学校などに集まって叫ぶスローガンだ。2007年に結成された会員数1万1000人
余りの在特会。彼らがインターネットを通じて生中継するデモ・集会動画サイトや日本最大の保守
右翼インターネット匿名掲示板‘2ちゃんねる’には数千、数万、数十万人が訪れ歓呼してコメント
する。
安田浩一(49)の<街に出たネット右翼-彼らはいかにして行動する保守になったのか>(邦題:ネット
と愛国―在特会の「闇」を追いかけて)はまさに彼らがいったい誰なのか、彼らが何を考えて何
をしようとしているのか、彼らの根元と限界は何なのかを追跡する。
例えば貧しい朝鮮人らが多い北九州地域の中小都市で高校に通った在特会会長、桜井誠(41)は
在学中は存在感がない慎ましくておとなしい学生だった。
(中略:桜井誠の経歴紹介。会員の成り立ち。)
だが「在特会には思想がない」という指摘のように、彼らはインターネット上に浮いている様々な知
識を継ぎ合わせて論争の材料として活用しただけで時代の悩みを内面化し自己論理で深化させ
る能力はなかった。社会矛盾と正面対決する力も勇気もなかった。彼らがエリートや天皇制、駐日
米軍と同じ主流や日本社会の根本矛盾との正面対決を避けながら在日朝鮮人などを標的とした
ことは結局、自分たちにまともに立ち向かえない甘い弱者を選んで殴る卑怯な戦略と見るほかな
い。致命的な限界だ。
著者は23日<ハンギョレ>との電話インタビューでこのように話した。「在特会とは何か?と私に訊
ねる人が多い。そのたびに私はこう答える。‘あなたの隣人たちです。’人が良さそうなおじさんや
おばさん、礼儀正しい若者の胸中に隠れている小さい憎しみが在特会を作って育てる。道路で大
声を張り上げるやつらはその上の淀んだ水に過ぎない。彼らの底辺には複雑に絡まった憎しみの
地下水脈が広がっている。彼らには‘差別’という自覚さえないだろう。自分が負わなければならな
い責任を他者に少し転嫁しているだけだ。」
結局、在特会より在特会を作り出す日本社会、それを構成する大多数の平凡な人々の誤った意
識や欲望、憎しみがもっと恐ろしいと著者は指摘する。
ハン・スンドン記者
ソース:ハンギョレ新聞(韓国語) ねじれた欲望と憎しみ…日本社会が産んだ‘怪物’
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