13/05/15 23:26:44.54
「在特会」（在日特権を許さない会）などによる在日韓国人に対するヘイトスピーチ（憎悪表現）デモが、
東京・新大久保や大阪・鶴橋などで続いている。
７日、参議院議員会館で有田芳生議員（民主党）ら12人が呼びかけ人となって、
「差別主義者・排外主義者によるデモに抗議する国会集会」が開かれた。
この日行われた参議院予算委員会では、ヘイトスピーチデモに関する鈴木寛議員（民主党）の質問に対して、
安倍首相が「極めて残念なことだ」と初めて見解を示した。
有田議員らが呼びかけ人となったヘイトスピーチデモに対する抗議集会は、
３月14日の第１回集会に続き２回目。会場は約２５０人の参加者で満席となった。
集会ではジャーナリストの安田浩一氏、大阪経済法科大学客員研究員の師岡康子氏、
ジャーナリストの魚住昭氏、弁護士の宇都宮健児氏が報告を行った。
今、東京や大阪で過激化するヘイトデモに対しては、市民らが立ち上がり、署名運動やカウンター行動が行われている。
このような市民らによるカウンター行動に対して、魚住氏は「日本の反レイシズム（差別主義）運動の中で大規模に展開されたことは初めてだと思う」と評価した。
安田氏は「今できることを考え、行動することが大事だ。苦しみ、悲しみに立っている人がいることを忘れてはいけない」と訴えた。
ただ、ヘイトデモに対して「民衆扇動罪」で規制する欧米などと違い、
日本では憲法に保障された「表現の自由」と関係して、処罰することが難しい状況にある。
しかし、師岡氏は「政府は国際人権基準を批准しており、ヘイトデモを終わらせる義務を負っている」と指摘し、現行法の中での対応を求めた。
宇都宮氏は「行きすぎたヘイトデモに対しては徹底的に戦っていきたい」と述べた。
この日は報告者以外にも参加していた国会議員やジャーナリスト、研究者など数多くの人たちが会場でヘイトデモに反対する発言を行った。
かつて在特会運動に参加し、現在はネット右翼・在特会ウォッチャーとして活動する「ヲ茶会」（ハンドルネーム）氏は
「この運動をやめてと言いたい。一刻も早く身を引いて、日本からデモがなくなることを願いたい」と訴えた。
この日の集会前には、鈴木議員が参議院予算委員会でヘイトデモに対する初めての質問を行い、安倍晋三首相が答えることになった。
安倍首相は「いま一部の国、民族を排除する言動があることは極めて残念なことだ」と非難した。
また、安倍首相のフェイスブックでヘイトスピーチ的な書き込みが増えている問題では、
「私のフェイスブックで、今度そういうエスカレーションを止めるべきだろうとコメントしていきたい」とも述べた。
安倍首相の今回の発言について、有田議員は「差別・排外主義を許せないという世論の高まりに基づいて、
安倍首相もこういう発言をせざるをえない状況だと、私は考えている」と話した。
有田議員や一般市民が訴え続けてきたヘイトデモ問題は、ようやく政治レベルでも関心が示されることになった。
13日現在、安倍首相が内容を考えてアップしているという首相官邸の公式フェイスブックには、
ヘイトデモ問題を諌めるコメントはまだ書かれていない。
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