13/05/13 02:53:22.05
記者は2008年から1年間、外国人研究員として早稲田大学に在籍したことがある。
ある日、夕食の席でメディア関係の日本人と会った。
日本経済新聞のソウル特派員や香港特派員の経験を持つ、知韓・知中派の人物だった。
何杯か酒を酌み交わした後で、その人は
「韓中日3カ国の人間の中で、自分の胸の内をありのままに話す人間は、韓国人しかいない。
今、(日本人の)自分が、率直に胸の内を打ち明けたい」と語り始めた。
話の内容はこうだった。日本が最も懸念しているのは、韓国が中国と連携することだ。
中国の通貨・元は、じきにアジア地域の基軸通貨になる。このとき、韓国が中国と手を組んだら、日本は大きな危機に直面する。
かつて大陸を支配していたモンゴルは、高麗と共に日本を攻撃した。モンゴルは当時、造船技術を持たなかった。
船を造ったのは高麗だった。大陸の力と韓半島(朝鮮半島)の技術が出合う状況が最も恐ろしい。
このように語っていた彼は2年後、韓国が中国と連携して日本を相手に「安保・経済戦争」を繰り広げることを想定した小説を出版した。
麗蒙連合軍という、今から740年も前の例を挙げたのは少々こじつけという気もしたが、後に理解できるようになった。
外部勢力に侵入されたことがほとんどない日本は、当時のことを大変な恐怖として記憶していた。
日本史の教科書は、モンゴル・高麗軍の襲来を、日本史10大事件の一つに挙げている。日本語の中にも恐怖の痕跡が残っている。
子どもを泣きやませるとき、昔は「むくりこくりの鬼が来る」と言っていた。「むくり」はモンゴル、「こくり」は高麗を意味していた。
日本人は、九州の沖合を真っ黒にして押し寄せたモンゴル・高麗軍の戦艦を見て、大変な恐怖を感じた。強烈な記憶が脳裏に刻まれたわけだ。
日本のメディア関係者が懸念していた韓中連携は、安倍晋三首相が国粋主義の素顔をあらわにして以降、現実のものになり始めている。
韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、米国に続き、近いうちに中国を訪問して習近平国家主席と首脳会談を行うためスケジュールを調整している。
外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は先月、韓日会談を中止して中国を訪れ、李克強首相、王毅外相と会談した。
一方韓国と日本は、いつ改めて会談するのか決まっていない。
韓国政府が、日本と疎遠な関係になることを望むはずがない。これは、安倍内閣が自ら招いた事態だ。
日本が本当に韓中の連携と日本の孤立を恐れるのなら、事前にこれを防ぐ努力をすべきだ。それが日本の国益にもかなう。
しかし安倍首相は「韓中には気を使わない」と述べ、袋小路に向かって疾走している。
麗蒙連合軍が日本列島に押し寄せたときには、ちょうど「神風」が吹いて日本を救ったという。
日本は70年前にも「神風」を期待したが、神風特攻隊は無残な結果に終わった。
再び「神風」を待つというのは、偶然に国を委ねる無責任な行いだ。
神風は、もはや人類の良心が受け入れない。韓国が心配することではないが、安倍首相が
「結者解之(結んだ者がそれを解くべき=自分の過ちは自分で解決すべき、の意)」の姿勢を見せない限り、日本の未来は明るくない。
李漢洙(イ・ハンス)国際部記者
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