13/04/29 20:15:35.56 RGyKg0k/
>>495
当時の朝鮮の最高学府の長が世宗が作ろうとしていた諺文に反対して具申した意見書。
たとえば15世紀、中国語の押韻文書をハングル(新しく作られた朝鮮独自の表音文字)に翻訳する試みがあったとき、
名高い集賢殿で最高位の学者であった崔萬理はこれに対して激しく反対する文書を世宗に奏上している。
<中略>
『九州<かつて中国が九つに分かれていたことから>はそれぞれ独自の慣習や言語を有してきましたが、これまでどの民族も
自らの言語をもとに文字を作ったことなどありません。モンゴル・西夏・女真・日本・チベットなどでは独自の文字を
使っていますが、この者たちはい夷テキ(野蛮人)であり語るに値しません。古典に夷テキを中華にかえるとは申しますが、
中華を夷テキに変えるなどという話は聞いたことがありません。歴代の中国ではわが国をもって箕子の遺風があり、
礼楽と文物が中華に比肩するといっているのに、いま別に朝鮮固有の文字を作るのは、中国を捨てて夷テキと
同じくなることにほかなりません。すなわち「蘇合の香を捨て、蟷螂の丸薬をとる(目の前の利益をほしがって将来の病気を顧みないこと)」
ということです。これはまさに我々の文明にかかわる由々しき事態です。』
カーター・J・エッカート著 「日本帝国の申し子」p295~p296