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【北京＝阿部哲也】中国商務省は24日、丸紅による米穀物大手ガビロンの買収を条件付きで承認すると発表した。
中国向け大豆輸出で首位の丸紅がガビロンを買収すれば、国内市場の寡占が進むとの判断から、
両社の中国事業に厳しい制約を課す格好となった。
丸紅は2012年５月にガビロン買収を発表したが、中国当局の審査が大幅に遅れていた。
商務省の独占禁止局は
「（丸紅のガビロン買収は）中国大豆市場への支配力を強め、競争の排除や制限を生み出す恐れがある」と指摘。
両社に(1)中国向け輸出・販売業務を分離独立すること
(2)例外を除き、丸紅はガビロンから大豆を買い付けてはならない
(3)市場情報を交換してはならない―といった義務を課した。
中国では食料の安定確保への懸念が強まっている。
昨年の中国の大豆輸入量は5838万トンで、このうち丸紅の取扱量は1050万トンで首位だった。
商務省は独禁法に従い、丸紅のガビロン買収が国内大豆市場へどのような影響を与えるかを審査してきたという。
丸紅は「通達を精査中」（広報部）としている。
丸紅の当初計画では、昨年９月中にガビロンを36億ドルで子会社化する予定だった。
だが昨年秋以降、日本企業の合併・買収審査が大幅に遅れる事例が増え、
沖縄県・尖閣諸島を巡る日中対立が原因との見方も出ていた。
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