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「保守」と呼べないのはもちろん「国家主義」「愛国主義」「民族主義」にも、あるいは漠とした「右翼」にも括れない、言わば右翼の亜種とも言うべきネット右翼、
それもネトウヨと蔑むにふさわしい集団がネットから街頭へ進出し、悪乗りしている。韓国料理や韓流関連の商店がひしめく東京・新大久保を練り歩き、
「良い韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せ」「大虐殺するぞ」などと叫び、少数弱者をターゲットに憎悪をぶつける姿は醜悪だ。本紙記者が語り合った。(文中敬称略)
A 韓国を口汚く罵る<街宣右翼>はそれでも、自分たちなりの論理を組み立て、非難の声にはそれなりの反論をする。
だが、「在日特権を許さない市民の会」(以下、<在特会>)は、非難・糾弾されても、それを意に介さず、むしろ社会を騒がせた、注目されたと言って喜ぶ。
本紙が<在特会>の名前を出すだけでもほくそ笑むだろうが、ここは一つ、日本社会のためにも状況を整理しておく必要があると思う。
B ユダヤ人を根絶やしにしようとしたヒトラーが「われわれはユダヤ人を発明すべきである。
単に抽象的なものでない、手に触れて確かめることのできる敵を持つことが大切なのだ」と絶叫したことはよく知られている。
「敵」を見つけねばならない、見つからなければつくり出すまで、という理屈だ。<在特会>もそれと同じといっていい。
C ドイツにナチス、イタリアにファシストが台頭するうえで大きな役割を果たしたのは、中産階級から没落した新たな貧困者たちだった。
ネトウヨについても所得格差や不遇な若年層の拡大、閉塞感の横溢といった社会背景との絡みで語られてきた。
欲求不満が最も高じるのは、比較的最近になって困窮感を抱くようになった人たちだという定説は、現在でも揺るがないようだ。
D 社会学者で首都大学東京教授の宮台真司は、「グローバル化による経済的失望を背景に、自分は社会的に恵まれないとの意識を持つ、
知的ネットワークから排除された層が台頭しがちになる。外交的対立をネタにした感情的な『煽り』につられやすい層」だと指摘している。
B 嫌韓派のリーダーと名指しされてきた漫画家の小林よしのりでさえ朝日新聞(12年12月27日付「耕論」)でこう述べた。「何を今さら」だが、右派も危険視している証だろう。
「グローバリズムや小泉構造改革の影響で、安定した仕事につけず人間関係でも孤立した人々が激増した。
そんな人々の一部が『誰からも必要とされない無価値な自分』にはかせるゲタとして愛国心を使い、他人を叩いて憂さを晴らしている。
『国を愛し、行動する自分は、そうでない人々より価値がある』というわけだ」
小林は日本社会を右傾化させた主導者の一人でありながら、「今はそれが限度を超えたバブルとなり、ネット右翼と呼ばれる人々が出現している」と語り、
タカ派自民党の対立軸として、リベラルな政党をつくりたい、とまで語った。
(続く)
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スレが立った時刻:2013/03/27(水) 19:29:01.87