13/03/11 23:57:00.17 GNQ1mZU/
世界経済の脈を測りたい時に私がチェックするのは、ロンドンでも、フランクフルトでも、
東京でも、ムンバイですらない。ソウルだ。韓国は、経済データを最初に発表する国の
一つで、しかもその数値は正確で信頼できる。さらに、韓国の産業は、自動車から化学に
至るまで幅広いセクターで主要企業を抱え、部外者にも極めて開放的だ。実際のところ、
韓国企業の外国人持ち株比率は、三分の一を超えて世界で最も高い。その結果、韓国の
S&P500指数に当たる韓国総合株価指数(KOSPI)は、世界のビジネス・トレンドをかなり
正確に映し出す鏡となってる。2000年にはシリコンバレーやITが世界の話題を独占し、
その後は中国をはじめとする新興国市場がマスコミのトップを飾るなど、この10年で
主役が変遷する中にあって、韓国はつねにその中心部にいた。その先見性ゆえ、
一部の金融サークルの間では、ソウルの株式指数に「ドクター・コスピ(KOSPI)」というあだ名が
付いているのも、それほど不思議ではない。
今や韓国は、めまぐるしく変化する産業界の最先端にとどまり続けるという希有な能力を
発揮し、他の国々とは別格の扱いとなってる。韓国と台湾は、世界の経済レースにおける
金メダリストだ。なにしろ、経済成長率が過去50年連続して5%を上回っているのは、この
二カ国だけなのだ。
(中略)
韓国は「アジアのドイツ」と言われはじめている。
(中略)
国が、イノベーションと変革にどの程度真剣に取り組んでいるかを示す重要な指標
研究開発費が挙げられる。韓国は今やこの分野でも日本をしのいでいる。
ブレイクアウト・ネーションズ、第10章:金メダリスト-韓国と台湾、より抜粋
ルチル シャルマ (著), 鈴木 立哉 (翻訳)
出版社: 早川書房 (2013/2/22)
ISBN-13: 978-4152093585
URLリンク(www.amazon.co.jp)