13/02/11 14:05:21.15 PzvH/jSC
その日、加藤清正は喜んでいた
朝鮮の地に侵略にやって数ヶ月、一進一退の攻防が続いていた
数と銃で勝る豊臣勢の侵略軍であったが、野戦においては常に劣勢だった
その理由の一つが朝鮮の伝統的剣術のコムドにあった
野戦において多くの足軽や侍がコムドの犠牲となっていた
今日はそのコムド使いをようやく生きて捕虜として捉えることができたのだ
コムドの秘密を知るべく、清正は直々にその捕虜を尋問することにしたのだ
誇り高きコムド使いへの尋問は難航を極めた
打ち首の脅しにも拷問の脅しにもまったく意に返さずこちらを無言で睨みつけるコムド使い
ようやく実演で一度きりの演舞を見せる交渉が成功するまでに三日間もかかった
清正軍の主だったメンツが集まる中で、コムド使いの手枷が外されて、韓国刀が渡された
その瞬間だった
虎のようにしめやかな動きの中、コムド使いは一目散に清正の元へと斬りかかった!
側近のニンジャによりコムド使いは手裏剣で殺され、暗殺の危機はまぬがれた清正だったが、
以後このような尋問をすることは二度となかったと語り継がれている
誇り高き虎を飼いならすことは何人にもできないとの言葉を残して