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韓国の自動車・部品業界がウォン高の進行で対応に追われている。2006年のウォン高進行で経営をスリム化し、その後はさまざまな好材料で成長を続けてきたが、今回の
ウォン高で業界には再び暗雲が立ち込めてきた。
今月11日、現代・起亜自動車の辛鍾雲(シン・ジョンウン)副会長(品質担当)とキム・ジョンフン副社長(調達担当)は済州島のホテルに1次下請け業者の社長約400人を
集めて定期総会を開き「年初来のウォン高で2009年以来最大の危機が懸念される。こういうときだからこそ、品質・コスト競争力の強化に努めてほしい」と悲壮な覚悟を語った。
現代・起亜自は昨年、韓国国内で349万台を生産し、うち67%に当たる234万台を輸出した。為替ヘッジを行ったとしても、ウォンが一段高となれば、収益性の悪化は避け
られない。現代自は今年の基準為替レートを1ドル=1050ウォンと定めたが、14日には既に1056ウォンまでウォン高が進み、基準割れは目前だ。業界では今年の平均為替
レートが1050ウォンを維持したとしても、現代・起亜自の売上高が年間で2兆5000億ウォン(約2100億円)減ると分析している。
■部品メーカー、赤字ライン目前
年1500億ウォン(約130億円)の売り上げがある自動車部品メーカーのC社長は最近急激に進むウォン高で眠ることもできない。同社の昨年の営業利益率は4%で、最近は
国内の自動車メーカー向けだけでなく、米国への直輸出を拡大し、輸出の割合が40%に達している。C社長は「半年前よりウォンが10%も上昇し、営業利益ゼロが目前だ。
大手の部品メーカーのように当面の為替ヘッジを行ったり、海外生産を増やしたりすることができず、ウォン相場があと10-20ウォン上昇すればすぐに赤字に転落する」と話した。
ウォン高で今年の部品輸出の伸びは望めないとの分析も聞かれる。自動車工業協同組合のチェ・ムンソク輸出チーム長は「昨年の対米自動車部品輸出額は50億ドルで
国別輸出先で1位だったが、今年は輸出の鈍化が懸念される」と述べた。韓国貿易協会によると、自動車部品輸出は2009年の117億ドルから昨年は247億ドル(推定値)
へと3年で倍増した。
業界が輸出鈍化を懸念する根拠は、韓国の部品メーカー、中小企業の為替防衛能力が大企業に比べ大きく劣るためだ。14日の韓国貿易保険公社のアンケート調査に
よると、中小企業の損益分岐点となるウォン相場は1ドル=1102ウォンで、大企業(1059ウォン)とは43ウォンの差があった。
また、自動車工業協同組合によれば、2011年時点で株式を上場している中小自動車部品メーカーの営業利益率は平均4%にすぎない。為替変動でわずかに損失が
出ただけでも赤字に転落しかねない構造だ。
■日本メーカーの円高克服ぶり分析
現代自の最高経営陣は最近、日本メーカーが殺人的な円高をどう克服したのかあらためて分析するよう指示を下した。同社によると、ウォン相場が対ドルで10ウォン上昇すると、
売上高が2000億ウォン(約170億円)減少する。ウォン相場は昨年6月以降で130ウォン上昇した。現代自幹部は「現代自は一部の日本メーカーを既に抜いたと『誤った判断』を
下したが、燃費問題に加え、為替相場まで悪化したことで、現代自の『真の実力』について悩み始めた」と指摘した。ロイター通信は先月27日「円安・ウォン高でトヨタに追い風が
吹いている。韓国自動車業界の価格優位性が日本メーカーに入れ替わる可能性がある」と報じた。
■内需も低迷か
ドイツ・日本からの輸入車には追い風だ。ドイツメーカーは欧州・米国、日本メーカーは米国から主に輸入するが、ウォン対ユーロ相場は最近3年で14%、ウォンの対ドル相場は
最近1年半で17%も上昇したためだ。
韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)発効から3年目となる今年7月以降、欧州製の輸入車は車種によって50万-1000万ウォン(約4万-85万円)値下がりすると
予想される。現代・起亜自が内需低迷を挽回するため、収益悪化覚悟で最大100万ウォン(約8万5000円)の値引きを始めたのと対照的だ。米国製の日本車、米国車も
今年3月から追加値下げが見込まれる。2年前に4550万ウォン(約385万円)したフォード・トーラスは300万ウォン(約25万円)程度値下がりするとみられる。
ウォン高とFTA効果が重なった場合、輸入車の価格競争力は2-3年前に比べ約20%高まると予想される。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版: 2013/01/27 09:28
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