13/01/25 02:17:03.18
民主党政権の首相だった鳩山由紀夫氏が訪中した。中国の要人と会談し、
尖閣(せんかく)諸島について「紛争が起きているのは事実で、互いに認めることが大事だ」と述べたという。
安倍晋三首相は「尖閣に交渉の余地はない」と断言しているから、閣僚から「国賊」など強い批判が出た。
日本政府は、鳩山首相の時代も含めて「尖閣諸島に領土問題は存在しない」という立場をとっている。
だが、中国や台湾の公船がたびたび領海侵犯しているのに、領海侵犯されたほうの日本が紛争はないと言い張るのは奇妙だ。
交差点で追突された側が、事故はないと言い張るようなものではないか。
1月18日の日米外相会談で米国のクリントン国務長官が「中国と日本が対話を通じて平和的に解決するように」と要望した。
米国は鳩山氏と同様に、尖閣には解決しなければならない紛争があると認識しているのだ。
クリントン発言に日本政府から批判はなかったが、中国外務省報道官が「強い不満と断固とした反対」を表明した。
「米国は言行を慎め」と言葉も荒々しい。中国も「釣魚島(ちょうぎょとう)(尖閣の中国名)に領土問題はない」という立場なのだろう。
そもそも、「日本政府の立場」はいつからなのか。国会議事録によると、1970年9月、
衆議院外務委員会で愛知揆一(あいちきいち)外相が答弁している。
「一点の疑う余地もない。日本国の領有権のあるものである。
したがって、この領有権問題についてどこの国とも交渉するというべき筋合いのものではない」
当時は、まだ沖縄全体が米国の施政権下にあった。尖閣周辺に海底油田があるらしいということで、
台湾(中華民国)が突然領有権を主張した。台湾が鉱区を設定し米国の石油会社に試掘を許可したという情報が流れていた。
この答弁で愛知外相は、領土問題と東シナ海大陸棚の石油開発問題を区別している。
領土問題は交渉しないが、大陸棚問題は「話し合いをしてもよいと(台湾に)申し入れている」と述べた。
この2年後、日中国交正常化交渉になる。
田中角栄(たなかかくえい)首相が尖閣問題を持ち出すと、周恩来(しゅうおんらい)首相が「いまは放っておこう」と答えた。中国側から問題を避けた。
日本政府の立場とは、尖閣諸島の領有権交渉はしないというだけではない。紛争の対話解決の道も用意している。
鳩山発言もクリントン発言も、領有権に触れない知恵を出して紛争を解決しようということなら、変な発言ではない。
URLリンク(mainichi.jp)
【論説】板垣英憲氏「尖閣で威嚇射撃もしない日本、鳩山元首相の訪中は安倍内閣への中国支援を期待するSOSメッセージ」(dat落ち)
スレリンク(news4plus板)