13/01/24 10:07:09.33 3zsOfPR8
第5話 韓国人 現る
A役員の「我に秘策あり」の話はあっという間に私の部署どころか本社と全支店まで広がった。
私の部署でもいろいろな推測がでた。
「きっと倉庫に連れて行って、大量の部品を見せてこれを持ち帰れるものなら持ち帰れとか言うんじゃないか。一休さんパターンだな。」
「酒の飲み比べとか、喧嘩で決めるんじゃないか。男塾パターンだ」
「何でも日本海を東海に変え竹島を10倍ぐらい大きくして韓国領と書いた、特注の日本地図弁当を発注したらしいぞ。おいしん坊パターンだ。京極さんでも泣くぞ」
そんな中とうとう韓国人の来襲が明日と迫った。A役員は私に言った。
「お前は、顔を出すな。これはあいつにまかせる。まあ1時間もあれば十分だな。」
そして当日となった。やってきた韓国人は一目で韓国人と分かった。青色のYシャツにセーターのベストを着て黄色いネクタイだ。スーツは大きな縞が入っている黒だ。センスの悪さですぐに韓国人と分かる。顔は緊張のためか、えらが張っておりでかい。
受付の女の子は彼を会議室へと案内した。
それから正に1時間もしない内に、韓国人は泣き笑いのような表情で手には大量の資料を抱えて会社を出ていった。一体何があったのだろうか。
私は、すぐに会議室へと駆け上がりその「あいつ」に対面した。
(最終話)
私は会議室で私は「あいつ」と対面した。
あいつとは、フランスから工場の設備の研修に来ているデブのフランス人だ。私が、担当なので面倒を見ているが、怠け者で頭が悪い。
しかも英語の発音がひどくて、何を言っているのか誰もわからないので筆談する羽目に。どうしてこんな馬鹿を日本に寄越したのだ。
しかしどうしてこいつが、韓国人を撃退できたのだろう。脇には帰国子女の超生意気なT子もいた。
あの韓国人は片言の日本語とまあ普通の韓国なまりの英語を話せたから、コミュニケーションはできたとは思うが。
A役員の「あいつ」への指示はこうだったらしい。
1.相手を見下せ
2.とにかくどんな英語でもいいから早口で話せ。時々フランス語も入れろ。
3.日本語や韓国語を話したら、T子と顔を見合わせて、馬鹿にした表情を見せろ
4.相手の話す英語は無視しろ
5.話す内容は、お前に大事な資料を渡すからこれで自分たちで作れといえ。ただし、通じなくとも良い。
6.相手が疲れて黙ってしまったら、最後に大量の本当は全く役に立たない資料を渡せ。
その時だけ、にっこり笑って親しみをみせ握手してさようならだ。
T子は言った。
「本当にこのフランス人は馬鹿ね。英語の発音も本当にひどい。でもあの韓国人は、
こいつが何を言ってるのか分からないくせにまるで全て分かっているような振りをしてたわ。
一体何をしにきたのかな。最後にこの馬鹿が笑ったらあの韓国人泣いてんの。意味わからん」
なるほど、この生意気なT子も何もしなくともこの雰囲気だけで役に立ったわけだ。
私はA役員にお礼を言った。A役員はこう教えてくれた。
「韓国人はくだらないプライドと押さえ切れない劣等感を最優先に行動する動物だ。これさえ知っていれば、韓国人恐るに足らずだよ」
勉強になりましたA役員(―人―)。
(お終い)
注)あいつの国籍、一部の状況、指示の一部などは事実と異なります