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韓国公安当局は、ソウル市内に住む脱北者の医療保険受給業務などを担当している元脱北者の
公務員(契約職9級)ユ容疑者(33)の身柄を拘束した。ユ容疑者は2005年から07年にかけて数回
北朝鮮入りし、脱北者関連の情報を渡した疑いが持たれており、公安当局が捜査を行っている。
国家情報院(国情院)などが21日に発表したところによると、ユ容疑者は11年6月に公務員として
ソウル市に採用されたという。ユ容疑者(13日に拘束)は、05年以降少なくとも2回、北朝鮮側の人物と
接触し、脱北者の情報を渡していたという。元脱北者の公務員が国家保安法違反容疑で身柄を拘束
されたのは初めて。
公安当局は、04年に脱北したユ容疑者が、当初から北朝鮮の対南工作機関「保衛部」の指令を
受けて偽装脱北したものと見ている。また公安当局は、ユ容疑者がソウル市で脱北者関連業務を行う
中で収集した脱北者関連情報も北朝鮮に渡した可能性があると見て、捜査を行っている。
ユ容疑者はソウル市で、脱北者の相談に乗るなど医療受給関連の補助業務を行っていた。
ソウル市で暮らす脱北者はおよそ5500人。しかしソウル市は「ユ容疑者は、脱北者の住所など重要な
身元情報に接することはできず、脱北者の情報全体が北朝鮮に渡った可能性は低い」と語った。
ユ容疑者は、昨年末ごろ脱北した妹が国情院から合同尋問調査を受けたのがきっかけで、正体が
露見したという。国情院による調査の結果、ユ容疑者は妹の脱北を勧誘していた。しかし、公安当局の
関係者は「妹もユ容疑者のように北朝鮮当局と関係があるかどうかは、今のところ確認できていない。
現在、妹の脱北目的などを調査中」と語った。
咸鏡北道の清津医科大学を卒業したユ容疑者は、北朝鮮で1年間外科医をした後、脱北した。
その後、脱北者団体関連の仕事などをしながら、一部メディアからインタビューを受け「私が命を懸けた
努力(脱北)をしなければ、今の幸福や自由を享受することはできなかっただろう」「徹底した洗脳教育で
だまされている北朝鮮住民が気の毒だ」と語っていた。
公安当局は10年ごろ、ユ容疑者が統一部(省に相当)の許可を得ずに少なくとも2回(06、07年)
北朝鮮入りした手掛かりをつかんだが、ユ容疑者が「母の葬儀があったので行った」などと主張したため、
問題にしなかったという。
また、ソウル市側は「ユ容疑者を公務員として採用した当時、警察に身元照会などを行ったが、
問題なしという結果が出たため採用した」と語った。
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