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日韓関係修復 自制すべき談話見直し（１月１３日）
安倍晋三首相は、悪化した韓国との関係立て直しに動きだした。
額賀福志郎元財務相を首相特使として派遣し、朴槿恵（パククネ）次期大統領に日韓関係の
重要性を強調する首相親書を届けた。来日した韓日議員連盟の会長らと会談し、信頼関係構築を
確認した。
両国の関係は、昨年８月に李明博（イミョンバク）大統領が竹島（島根県、韓国名・独島）を訪問
したことで急速に冷え込んだ。双方の指導者が代わるこのタイミングで修復を図りたい。
ただ首相は、植民地支配や侵略戦争をわびる１９９５年の村山富市首相の談話や、従軍慰安婦の
強制性を認めた９３年の河野洋平官房長官の談話を見直す意向だ。
過去への反省の思いを薄める狙いだとすればアジアの反発は必至だ。関係修復に自ら水を差す
談話見直しは自制すべきだ。
２月２５日に大統領に就任する朴氏は、外国から最初に迎えた額賀特使を歓迎し「歴史を
直視しつつ、融和と協力の関係をつくりたい」と述べて関係強化を表明した。
安倍首相は、自民党が公約していた「竹島の日」（２月２２日）の政府式典を開かない意向だ。
新政権同士の関係は穏やかな滑り出しとなりそうだ。
しかし、植民地支配の過去が横たわる両国の関係は細心の注意が必要だ。
額賀氏の訪韓前日、ソウル高裁は靖国神社に放火した中国人元受刑者について政治犯だと
認定し、日本への引き渡しを認めない決定をした。
元受刑者が日本で政治的弾圧を受けたわけではない。不法行為を助長する恐れすらあり、
政治犯認定には違和感を抱かざるを得ない。
ただ、韓国の裁判所がこのような判断をする背景にも目を向ける必要がある。
従軍慰安婦への補償問題などをめぐり、日韓国交正常化当時に解決済みとする日本政府の
立場への反発は韓国内になお根強い。日本側がもう一歩踏み込んだ対応をできないか、検討を
怠るべきではない。
安倍首相は第１次政権でも、河野談話を否定し「慰安婦問題で強制性を裏付ける証拠は
なかった」とする答弁書を閣議決定をした。
しかしアジアだけでなく米議会からも強い批判が起こり、訪米時に謝罪に追い込まれたのを
忘れたのか。
再び談話見直しに踏み込み同様の事態を繰り返すなら、世界から学習能力の低いリーダーと
見られよう。
自民党の衆院選大勝は、民主党政権への失望や、経済立て直しへの期待感によるものだ。
歴史見直しなど首相の持論にお墨付きを与えたものではないと心すべきだ。
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スレが立った時刻:2013/01/13(日) 13:43:44.00