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写真: ２６日午後、北京の日本大使館で離任前に記者会見する丹羽宇一郎駐中国大使
【北京時事】丹羽宇一郎駐中国大使（７３）は２６日、近く離任するのを前に北京で記者会見し、沖縄県・尖閣諸島問題で対立する
日中関係について「極めて厳しいと憂慮している。領土・主権問題は譲れないが、両国の指導者がこれ以上関係を悪化させないよう、
自制と責任の大切さを自覚し、知恵を出し合って関係を改善する必要がある」と述べ、中国の習近平新指導部にも期待を表明した。
民間から初めての中国大使として２年４カ月にわたった任務について「尖閣に始まり、尖閣に終わった」と回顧。「外交交渉で関係悪化を
防ぐことができなかったのか」との質問には「その時々で英知を集め、ベターな判断をし、実行されたと信じている」と答え、尖閣に領土問題は
存在しないとする政府の見解とは異なると批判を浴びた自らの発言には言及しなかった。
ただ、「心残りのことがある」として、日中間で交流や話し合いの機会が停止したことを挙げ、「青少年交流だけは継続してもらいたいと
中国の指導者に訴えてきた」と目を潤ませ力説した。
日本を抜いて世界第２の経済大国になった中国で「日本の力を借りなくてもやっていける」という見方が出ていることには「傲慢（ごうまん）な
態度だ。中国は経済的に未熟な部分もあり、日本から学ぶべきことは多々ある」と戒め、財界出身の大使として日中経済協力の重要性を
強調した。
丹羽氏は２０１０年７月末に着任。１２年９月、交代が決まったが、後任の前外務審議官、西宮伸一氏が赴任前に急死したため、離任が
大幅に遅れていた。官房副長官補から新大使に起用された木寺昌人氏は１２月末にも着任する。
jiji.com: 2012/11/26-18:13
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