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∞亡命事件で露呈した韓国軍のずさんな前線防御態勢
∞韓国西海岸に続き、今度は東部戦線に「穴」…前線は不安だらけ
∞2009年には民間人による鉄柵突破事件発生…同じ師団でまたも問題
韓国軍の前方警戒態勢に、大きな穴が開いた。北朝鮮軍の兵士1人が、亡命するために今月2日夜に
韓国軍の鉄柵を越えたが、一般前方哨所(GOP)の生活館の前にやって来るまで、韓国軍では状況を
全く把握できていなかった。先月には、脱北者がひそかに江華島に入り込み、6日間も民家などに隠れ
ていたが、住民の通報があるまで全く気付かなかったという事実も判明した。
韓国軍の合同参謀本部(合参)は、北朝鮮軍兵士の亡命事件から5日が過ぎた今月7日、ようやく問題
の部隊に調査団を派遣したという。「深刻な規律の緩みを示す証拠」という指摘が出るのも当然といった
状況だ。
■「北朝鮮兵士1人に、GP・鉄柵・GOP全て破られた」
合参によると、今月2日午後11時20分ごろ江原道高城のA師団に所属するGOPで、生活館の前に北朝
鮮軍の兵士1人がいるのを、哨所の状況室勤務者が監視カメラで確認した。この勤務者が連絡するまで、
GOPの警戒兵はこの事実を知らなかったという。
韓国軍は、軍事境界線(MDL)から約2キロ離れた場所に鉄柵を設置し、MDLと鉄柵の間に最前方警
戒哨所(GP)を置いている。このようにGPと鉄柵、GOPの警戒兵からなる防御網を全て突破して、北朝鮮
軍の兵士は、韓国の兵士が眠っているGOPの生活館までやって来たというわけだ。当時この部隊は、
午前中に民間人から「江陵の鏡浦台に北朝鮮の潜水艦が現われた」という通報を受け、警戒態勢を
強化していた。韓国軍の消息筋によると、この北朝鮮軍兵士は20代で、非武装状態だったという。
この兵士は、鉄柵を切断せず、衣服などを利用して柵を乗り越えた可能性が高いというのが、消息筋
の説明だ。
■民間人が鉄柵を破って北朝鮮入りしても気付かず
最前方地域の鉄柵は、これまでもしばしば破られていた。今月2日に事件が起きた部隊が所属する
A師団では、2009年10月26日に、民間人が鉄柵に穴を開けて北朝鮮側に入るという事件が発生した。当
時、この部隊で警戒に当たっていた兵士たちは、翌日北朝鮮がこの民間人の件を放送して初めて鉄柵
が破られた事実を把握した。当時、韓国軍内外からは「毎日24時間警戒に立つ鉄柵勤務の特性上、穴
が開いている事実に1日以上気付かなかったということはあり得ない」という指摘が相次いだ。同じ場所
では1996年9月にも、身元不明の民間人が三重の鉄柵を切断し、北朝鮮入りしたことがある。
2005年6月には、中部戦線で北朝鮮軍の兵士1人が、非武装地帯(DMZ)内に多重に張られた鉄柵を
通り抜け、4日間も最前方地域を徘徊(はいかい)した末、住民からの通報で捕らえられた。04年には
韓国の民間人が、この中部戦線の部隊が守る三重の鉄柵に穴をあけ、北朝鮮側に入った。1年の間
に繰り返し鉄柵が破られても、この部隊では鉄柵が切られる過程を全く把握できていなかったわけだ。
■最前方の鉄柵勤務とは
前方哨所の鉄柵勤務の場合、通常は一個小隊が1-1.5キロの鉄柵を担当する。昼間は、最も高い
「高架哨所」から2人1組で監視し、夜間は、状況によって人数を調節して勤務する。鉄柵の網の目から
は石や空き缶がぶら下がっており、鉄柵が揺れると音がする。韓国軍の関係者は「哨所間の距離は、
30メートルから300メートルまでさまざまだが、おおむね昼は1-1.5キロ、夜は400-500メートルを監視
する」と説明した。しかし、山合いの中東部・東部戦線地域のように、場所によっては鉄柵が曲がりくねっ
ている区間があり、こうした場所では「死角地帯」が生じるというのが、韓国軍当局の説明だ。
チョン・ヒョンソク記者 , ユ・ヨンウォン記者
ソース:朝鮮日報日本語版 2012/10/09 12:49
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