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中国の反日デモが暴徒化し、日本企業が標的となっている。パナソニックの山東省と江蘇省の工場も襲撃された。
中国と同社の深い歴史を知る関係者は「悲しいことだ」と複雑な胸中をのぞかせている。
中国と同社の関係は、まだ松下電器産業だった昭和53年にさかのぼる。
当時、副首相だった●(=登におおざと)小平氏が大阪府茨木市のテレビ工場を訪れた際、出迎えた松下幸之助氏(当時相談役)に
「中国の近代化を手伝ってくれませんか」と頼んだのが発端だ。
幸之助氏は「できる限りのお手伝いをします」と返し、翌54年には北京に駐在員事務所を開設。
62年にはブラウン管製造の合弁会社を北京に設立し、日本企業では戦後初めて中国に工場進出した。その後も次々と合弁会社の設立を進めた。
出会いから30年後の平成20年。来日した胡錦濤国家主席が大阪府門真市の松下の本社を訪れた。
そのとき、胡主席は予定にない行動に出た。出迎えた松下正治氏(当時名誉会長)に歩み寄ると
「中国の発展に尽くしていだたき、ありがとうございます」と感謝の言葉を述べたのだ。
第2代社長の正治氏は幸之助氏とともに●(=登におおざと)氏を出迎えた1人。
胡氏の振る舞いは「井戸を掘った人を忘れない中国」の姿を、あらためて関係者に印象づけた。
尖閣諸島の国有化に抗議するデモ参加者は、見境なく日本企業を襲う。
反日教育に伴う歴史観ばかりが広がるなかで、“井戸を掘った人”の歴史が風化するのは極めて残念なことだ。
ソース MSN産経west
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