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＞韓国のコーロンインダストリーが米国デュポン社と争ったアラミド繊維技術をめぐる損害賠償訴訟
『コーロン防弾製品 "ヘラクローネ"、20年間で、世界販売禁止』 2012.08.31
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韓国企業コーロンが防弾服素材として広く知られている "ケブラー（Kevlar）"製品を発明した米デュポン社との訴訟で敗訴し、
ケブラーの競合製品コーロン社の製品 "ヘラクローネ（Heracron）"の全世界販売を20年間禁止された。
米国バージニア州リッチモンドの連邦地裁のロバート・ペイン判事は30日、デュポンがコーロンを相手に提起した、パラ系アラミド
（Para-aramid）繊維製品ヘラクローネの販売禁止訴訟でデュポンの手をあげた。
ケブラーとヘラクローンはすべて "アラミド"繊維を素材とし、 "パラ系アラミド"は、アラミドの新しい形態である。
ペイン判事は、コーロンのパラ系アラミドで作った製品の世界的な生産、販売、プロモーションなどを、今後20年間禁止しており、
また、デュポン社から入手したいかなる企業情報も使用できないようにした。 生産と販売の禁止決定が下されたコーロンの製品
"ヘラクローネ"は、軍・警察用防弾服に使われる素材で、デュポンの "ケブラー"との競争してきた。
ペイン判事の今回の命令（injunction）は、昨年9月にこの訴訟の陪審員が、コーロンの不法行為を認め、9億1990万ドル
（約1兆445億ウォン）を賠償するようにした評決に次ぐだろう。 当時の陪審員団はコーロンがデュポンでケブラーマーケティング
担当幹部であり、技術者であるマイケル・まだ（Mitcher）をはじめ、マーケティング担当者と技術者を採用し、 "意図的で、悪意を
持って技術を引き出した"と判断した。
コーロンは1979年から国策事業としてアラミド技術を独自開発したと主張したが、陪審は受け入れなかった。 また、デュポンが
主張する営業秘密は、すでに公開されたり、有効期限が切れた特許という主張も受け入れられなかった。
賠償金1兆445億ウォンはコーロンがアメリカに5年間の輸出額（30億ウォン）の300倍を超える巨額だ。 デュポンが明確な根拠も
なしにアラミド技術に支出した研究開発費を基に算定して請求した金額が受け入れられた。
コマンドが出ると、デュポンのトーマス・パウエルスポークスマンは、 "裁判所の命令は、盗んだ私たちの営業秘密で利益を得る
ことができないという明確なメッセージを、コーロンと他の会社に投げたもの"という声明を出した。
法廷攻防の対象となったアラミド繊維は、銃弾を防ぐことほど耐久力が強く、摂氏500度の高熱に耐える最先端の繊維である。
セルジュとタイヤ、ブレーキなどの素材として使われ、軍需、自動車、航空・宇宙などの分野にも使用される。
デュポンは1973年、 "ケブラー"という名前でアラミド繊維の実用化に成功しており、後発走者のコーロンは2005年アラミド繊維を
商品化し、 "ヘラクローネ"という名前を付けた。
するとデュポンはコーロンが自社の元従業員を採用してアラミド関連技術を引き出したとして2009年2月、米国の裁判所に損害
賠償訴訟を提起し、昨年9月の米陪審員団は "コーロンがデュポン社の技術者たちとマーケティング担当者を採用して悪意を
持ってデュポン社所有の情報を手に入れた "と評決した。 デュポン側は昨年3月にはソウル中央地検にも告発した。
コーロンはこれに対抗し、デュポン社が市場支配的地位を乱用している同社の米国進出を妨げたとして、米国の裁判所に独占
禁止法訴訟を提起した。 2010年8月にはデュポン社が "ヘラクローネ"関連営業秘密を引き出したとして、ソウル中央地検に
陳情書を提出した。 韓国検察は去る3月、両側のうちどちらか一方を起訴しないまま、参考人中止（所在不明などで参考人を
調査することができません捜査を終結することができないとき下す決断）、ご来社終結などで処理した。
コーロンは裁判所の販売差し止め命令に不服して直ちに "執行停止仮処分"申請をすることにした。 コーロン側は声明を出し、
"今回の判決は、アラミド技術開発のために、過去30年間注ぎ込んだ努力を水の泡にする結果であり、我々の労働者の雇用を
奪う横暴"と明らかにした。