12/08/21 18:37:59.11
戦いで勝利する方法に対する摸索は歴史上、長く続いた。 生存資源をめぐる太古的な争奪から人類の
戦いは始まったはずであり、その長い間の戦いの流れで、どうすれば相手に勝てるかも自然に考えられて
きたはずだ。
戦いに関する哲学的な摸索はいくつか存在する。 中でも筆頭は『孫子の兵法』。 その中の戦争の知恵は、
2500年が過ぎた今日でもまだ有効だ。 最も有名な指針が「相手を知り自分を知る」という知彼知己だ。
自分の状況に劣らず相手のすべてを知ってこそ、戦いで優位を守れるということだ。 相手と自分の状況を
見比べながら力の強弱を知り、相手のどの部分をどう攻略すべきかを考えろというメッセージだ。 また相手の
どの部分を避けるべきかも知らなければならない。
最近の韓国と日本の激しい神経戦を見ながら、私たちは日本とどのように戦っているのかを考える。 これも
一種の戦いだ。 それだけに私たちはうまく戦っているのか自らを省みる必要がある。
李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問、そして天皇に対する発言が続くと、日本は
今、蜂の巣を突付いたような雰囲気だ。 李大統領のこうした行動と発言への日本の対応を見ると、「やはり器が
小さい島国」という印象を否めない。 韓日自由貿易協定(FTA)を先送りし、通貨スワップの中断を検討する姿を
見ながら感じたことだ。
日本政界の狭量が引き立つ場面だが、それでも彼らが自国の世論で批判に直面したという話は聞こえない。
李大統領の独島訪問までは静かだった日本が、その後に続いた「天皇が訪韓するのなら過去について謝罪
すべき」という李大統領の発言に爆発した。
天皇は日本の形式上の国家元首だ。 しかし神格化した天皇の存在をむやみに取り上げたという点で、日本
社会の世論が沸点まで駆け上がった。 進歩性向の日本メディアさえも韓国大統領に「失礼」を繰り返し、攻勢を
緩めていない。 日本では「幼稚だ」「レベルが低い」「真っ青になった」などの侮辱的な表現までが登場している。
天皇にまず訪韓を要請したのは李明博大統領だ。 08年4月に日本を訪問した際、李大統領は天皇に言及した。
日本が先に天皇の訪韓に言及してもないのに、韓国の大統領が訪韓を要請しておき、今になって「過去の謝罪」の
前提条件を付ける姿に、日本が問題を提起している局面だ。
日本のこうした世論には決して同感はしないが、日本に向けて繰り広げた私たちの戦線が無分別に拡大したと
いう印象は否定できない。 天皇の訪韓要請に関する前後の順序を見ると、少なくともそうだ。 形式はすなわち
名分だ。 名分で劣勢になると自ずと追い込まれるものだ。 独島訪問後に出てきた李大統領の発言は、こうした点で
やや不利だ。
日本の天皇が国民にとって至尊の対象という点は知っている人はみんな知っている。 それなら天皇に対する話は、
独島での戦線とは違う次元で扱わなければならない。 こういう話を不適切な時期にして日本の世論を沸き上がらせる
のは決して賢明な方法ではない。
戦いの技術が戦術だ。 戦いの全体を把握して賢く戦う方法が戦略だ。 戦術だけでは大きな戦いで敗れる。
より大きな次元の摸索があってこそ戦いに勝つことができる。 戦略を構成する非常に重要な部分、相手のどこを
避けるべきかに関する「知彼」の摸索で、今回の戦いが拡戦方式で誤ったという気がする。 戦いの相手を正しく
見極めながら、どのように効果的に戦うかについて戦略的な摸索が必要だ。
今回の日本との戦いも決して例外ではない。(中央SUNDAY 第284号)
ソース 中央日報 2012年8月21日
URLリンク(japanese.joins.com)
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