12/08/20 19:21:37.45 3UNPBxEM
>>268続き
上に見た通り、遼東や半島の諸国家の実態は西域の諸都市と同じ中継貿易国家と見て
よかろう。
都市国家から領域国家に発展した大陸の古代国家(その君主)の多くは、王権の由来
から交易商あるいはその元締めのようなものでもあった。
それ故に農地以外に都市の市場も税収の根源であった。
もっともオアシスや港湾などの後背地が小さい交易国家の政権は、民が作る農作物へ
の依存は交易と比べれば大きくはなかっただろう。
この辺りは後の琉球王国を想像すれば分かりやすいだろうか。
俯瞰すると九州を挟んで半島と琉球は中原と日本を結ぶ交易路の輪の上にある。
島嶼と大陸部の違いはあるが、船がなければ交通がままならないのは共通している。
遼東から半島にかけては寒冷な気候で荒涼として多数の人口を養えない陸の孤島のよ
うな土地であるが、交易路であるので拠点に小規模ながら国家を作る事ができる。
政権の出自が狩猟民だろうと都市と交易路を保護する武力があれば経営ができる。
旧郡の漢人の役人や技術者・学者などもいるので行政の実務等はそれらを使えばよい。