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▲「日本の内的オリエンタリズム」再照明したチョン・ソンゴン教授
「日本は近代西洋の学問を受け入れる過程でオリエンタリズム(Orientalism)の罠に陥り、今まで自
己中心的認識から抜け出せずにいます。それを自覚できなければ東アジアで孤立する他ないでし
ょう。」
去る19日ソウル鍾路区の日本大使館前。雨に洗われて澄みきった顔をした'少女像'前でチョン・
ソンゴン(41)高麗大日本研究センターHK研究教授は残念そうな表情だった。
「私の様な日本研究者は今のように韓日葛藤がふくらむたびに困惑します。知識人として言うべき
ことは言わなければなりませんが、場合によっては誤解を呼ぶ可能性もあり…。」
チョン・ソンゴン教授は「日本の近代学問の土台を作った学者の思考の土台には東アジア周辺国
を見下す見解が背景にある」としながら「‘天皇’を頂点にした自己中心認識の枠が今も鎖として
作用している」とした。
韓国には日本研究者は多い。だが、彼は珍しく大阪大学で日本学を専攻した。日本という国を総
体的に研究する学問だ。これまで研究成果をまとめた本「内的オリエンタリズムその批判的検討」
は出版時期がおりしも韓日葛藤にまた火がついた時点と重なった。
―イ・ミョンバク大統領の独島訪問には慎重だった日本政府が'日王関連発言'以後、大きく反発し
ている。日本人にとって'天皇'といはいったい何なのか。
「日本人たちに'とって天皇'は人種と民族、領土、文化、地域などを結びつけ統合する象徴だ。近
代日本は天皇を国家の頂点とし、日本内外の異民族も'臣民'として存在することができると見た。
そうした点で天皇は'私たち'と'他者'を区分する象徴であり、日本人を日本人たらしめる'唯一神'だ。
その中に選民意識が隠れている。」
―王室は英国をはじめとして他の国にもある。日王は何が違っているのか。
「近代国家成立過程で政治的必要によって作られた。それ以前は将軍が統治し天皇の存在は微
小だった。明治から大正、昭和など日本帝国主義の時代をたどり'天照大御神'という皇室先祖神
を太陽神として普遍化させて今の天皇像を作り上げた。天皇を全国に巡回させたり白い馬に乗っ
た姿を露出するなど国民間で帝国の求心的存在にした。その過程で西欧からちょうど輸入された
人類学・考古学・歴史学・民俗学などの新学問が'近代天皇'を体系的に構築するのに寄与した。」
―具体的にどんな役割をしたか。
(中略:日本の学者とその事績)
―日本の認識に問題があるなら解決法は。
「何より感情的な争いの余地を減らさなければならない。その点で日本は自分たちの認識の根底
にある内的オリエンタリズムに光を当てる必要がある。日本は近代に移る過程で'天皇帝国主義'
というイデオロギーに捕われたのだ。それを国家内部の指導層や市民が自覚しなくてはならない。
それを悟らせるのに両国知識人の努力が必要だ。日本との懸案についても、人類普遍的見解か
ら問題を見て発言しなければならない。それでこそ長期的に東アジアでの共存共栄の議論を主導
できる。」
→内的オリエンタリズム(Inner Orientalism)
「オリエンタリズム」はパレスチナ系米国英文学者のエドワード・サイード(1935~2003)が1978年
出版した本の題名だ。18~19世紀ヨーロッパが東洋を見下した偏向した見解をいう。サイードはヨ
ーロッパ中心の認識が‘劣等な’東洋に対する西欧の植民地支配を正当化すると批判した。チョ
ン・ソンゴン教授はこの用語を近代日本の認識論に借用した。日本が周辺国を眺める視線の土台
に日王を頂点にした自民族優越主義が内在しているという意味だ。
チョン・ビョングン記者
ソース:朝鮮日報(韓国語) 「作られた神」日王…日近代知識人たちも共謨した
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