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日本で過ごしながら最も興味深いのは韓国人ほど日本を軽んじる人々がいない事だ。
一時、国を強制併合された腹いせのせいか、驚くほど大部分の韓国人は日本に対し自信を見せ
る。何年か前から韓国の電子や半導体、自動車、造船業界が日本企業を抜き、日本経済を軽く
見る傾向はより一層増えている。
特に昨年3月、東日本大地震と福島第1原発事故以後「日本は終わった。」と話す韓国人にもた
びたび会った。大部分の韓国メディアも日本経済の衰退を一般化する報道があふれる。それでは
果たして日本は終わったのか。記者の答えは当然‘ノー’だ。世界最強の部品、素材業などが支え
る日本経済はまだ健在だ。逆に日本経済を見くびっては大怪我をするという話をしたい。
最近‘デフレの正体-経済は「人口」の波で動く’という本を読んだ。日本政策投資銀行を経て現在、
日本総合研究所研究員、藻谷浩介の著書だ。著者は日本経済が1990年代以後‘失われた20年’
と酷評されるが、まだ健在だと主張する。2009年世界同時不況にも減らない日本金融資産、バブ
ル経済後も増加している日本輸出などが根拠だ。
2010年6月に出版され景気低迷に陥っている日本人たちに新しい自信を与えたと評価され50万
部以上売れた。ベスト経済で2位に選ばれたこともある。この本が東日本大地震以前に出版され
た点で昨年の大地震と福島原発事故、大洪水、史上最高の円高影響等を含まない欠陥がある。
だが、彼の主張はヨーロッパ経済危機が本格化した今、全世界的に共感を得ているのが実情だ。
‘失われた20年の終焉’‘日本経済の実力’等日本経済の強力な点を紹介する本の出版が列を
なす。実際に日本は相変らず世界1の海外純資産保有国だ。対外借金を除く日本の対外純資産
(NES)だけ見れば2011年末、何と253兆円(約3670兆ウォン)に達する。日本は1990年以来21
年間、世界1の対外純資産国という地位を譲らなかった。昨年の貿易収支は史上最大赤字を記
録したが、経常収支は1230億ドルの黒字を記録した。外国為替保有額は2011年末基準で1兆
2958億ドルと中国に続き世界2位だ。失業率も4%台序盤で米国の半分水準だ。
日本経済を再評価すべきだという世界的大学者の主張も相次いでいる。コラムニストでありアジア
専門家エーモン・フィングルトンは今年2月末、ニューヨークタイムズに寄稿した‘日本の失敗は神
話’という文で‘失われた10年’または‘失われた20年’という用語自体が根拠のない神話に過ぎ
ないと断言した。ノーベル経済学賞を受けたポール・クルーグマン、プリンストン大教授も「西欧経
済学者らが非難した日本経済を今は西欧の役割モデルとしなければならない状況」と指摘した。
日本経済は急浮上できないが急落することもない。ヨーロッパ経済危機が迫りながら日本の存在
感がまた注目されているわけだ。それでは私たちにとって日本はどんな市場なのか。日本は1人
当り所得4万2000ドル、人口1億3000万人で私たちの約5倍に達する巨大な市場だ。地理的
に最も近く文化的にも似ている。
世界経済がヨーロッパの財政危機、中国の成長率低下、新興国のインフレなどで不安な状態だ。
新しい市場を探すべきところをすぐそばに日本がある。これまで慢性的な弊害と指摘されてきた対
日貿易収支赤字も昨年、前年比65億ドル減の264億ドルを記録した。輸出は前年比41.3%も急増
し20余年ぶりに最高増加率を記録した。
韓流ブームなどにより日本人が韓国商品に財布を開き始めたのだ。世界経済危機の高波を突破
する解答がすぐ私たちのそばにあるのに、これを冷遇する愚をおかしてはならない。
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▲イ・ジョンナク東京特派員
ソース：ソウル新聞(韓国語) [特派員コラム]日本経済、見くびっては？/イ・ジョンナク東京特派員
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