12/07/15 08:01:35.22
(>>1からつづき)
■岩礁を人工島へと加工
中国が日本のEEZ設定を嫌がるのには訳がある。海洋資源採取やレアアースなどの科学的調査を行うに当たり、
日本政府の同意が必要になるためだけではない。
沖ノ鳥島は台湾・朝鮮半島有事の際、米軍の西進を遅らせるための重要拠点となるからだ。中国軍は、日本の
南西諸島を「第一列島線」、小笠原諸島~マリアナ諸島~グアム~パラオを結ぶ線を「第二列島線」と呼び、米軍
西進を阻む防衛線と位置づけるが、沖ノ鳥島は両列島線の中間に浮かんでいるのだ。
海洋法条約上、EEZにおける軍事的活動は詳細な規定を欠くが、中国軍のこれまでの軍事的対応を分析すると、
自国EEZ内での外国軍の軍事的活動を厳しく取り締まってきた。従って、中国は沖ノ鳥島海域で軍事的活動を
控える、とはならない。これが中国の中国たる所以だ。中国は南シナ海における複数の岩礁を人工島へと加工している。
人工島は、海洋法条約でいう「自然に形成された陸地」ではない。ではないが“島”と言い張り、だから“領海”だと宣言
している。
事程左様に、自国EEZ内での外国軍の軍事的活動は認めぬ一方で、外国のEEZで軍事活動を繰り返すことなど、
中国にとっては“当然の権利”と相成る。
「厚顔無恥」「傲岸不遜」
これ程、四文字熟語の似合う国も珍しい。(九州総局長 野口裕之/SANKEI EXPRESS)
(以上)