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▲クォン・ヨンスク、ソウル大社会科学研究院専任研究員
日本で6月29日、大規模反原発デモが起きた。韓国で日本のデモを見ながらうらやましいと言う。
我が国はそのような問題意識がないから。そしてさらに日本に学べという、彼らの一部はあんなに
反核デモに出るから。ただ私は「日本に学べ」という言葉をこの場合に使うのはどうかと思う。特に
韓国人が韓国人に投げる言葉としては不適切だ。
その国、福島原発が爆発してその放射性物質が自らの国を覆うにあまりあって、全地球をぐるぐ
る巻きにし、今やっと徐々に下がるよう動いている。そうした点で、今や火がつき始めた彼らの反
核デモは遅すぎたと見る。
同時に現在の日本市民社会の対応は相変らず自己保護的な水準だと見る。日本人たちが自国
民の被害を告発し自国での原発稼動中断要求を越え、日本の無分別な原発開発とさらに核兵器
開発を意図し途方もない濃縮放射性物質を貯蔵庫に置いて爆発したこの事故で全地球人がこれ
から数十年、子々孫々受ける放射能被害まで批判し、日本国に責任を促して、自国の代わりに謝
らないならば、こうした話など「日本に学ぶ」ことはないと見る。
事実、昨年福島原発事故以後、今まで日本政府が犯したぞっとする‘罪’は戦争犯罪に劣らない。
そしてそのような政府の下で正しくなされた反省と謝罪を促す声がこうも微弱なこの国、そしてさら
に原発事故の規模まで否定、さらに外部の問題提起に不快を示すあの国の知性と良心について
私はうんざりしてしまった。
そしてこれから徐々に被害は表面化するだろう。そして日本の被害だけでなく全地球的被害であ
ろう。(サイエンス・インサイダー(AP通信引用)によれば福島原発の放射性物質保存量は1760ト
ンで、1986年チェルノブイリ原発の10倍に達する。そしてこのうちどれほどが土壌へ大気へ海水
へ流出したのか、その流出は止まったのか相変らず曖昧だ。)
日本国家は第二次大戦の戦犯処理さえ正しくできなかった。その結果が最近、韓国で戦争慰安
婦問題を記憶して作った博物館と記念物に対する日本極右派の遠征‘杭打ち’で現れている。そ
してもう福島原発事故とその後の処理過程で戦争犯罪よりさらに洗うことのできない全地球的被
害を産んでいる。
だが、日本政府が、そして日本の知識人らがこれについて真剣な謝罪をしたり周辺国の被害
究明と補償対策を言ったことはない。あの国はひとまず、そしてあの国の国民はひとまず自己反
省をより一層強化しなければならない。
付け加えるなら、大韓民国は果たしてどうかという点だ。日本大使館前に警備として立つ警察が
極右派を制御しなかった(できなかった)と言う。そして韓国政府は韓-日軍事協定を秘密裏に締結
しようとしたが‘国民的公憤’の前で締結を延期した。いったいこの国の国是は何か、国民が正し
いのか。だから、私たちはこの事態と関連して‘国家’の性格を問わなければならない。
これは韓-日間民族問題でなく国家の性格、国家の地位、国家の義務と関連した問題というもの
だ。すなわち竜山惨事の時に見られた‘国家’の暴力や日本との外交関係で見える‘国家’は同じ
問題、すなわち大韓民国国家は国民の、さらには弱者のための国家かという問題を提起する。
だからこの時点で従米とか従日とか言うのは、時ならぬ愛国歌忠誠論争ぐらい突然だ。従北につ
いて従米あるいは従日と対置することはやはり‘民族主義’であり国家の問題、国家に対する要
求の問題を希薄にさせるからだ。
ソース：ハンギョレ新聞(韓国語) [世の中読み取り]日本の2次大戦犯罪と日本の福島‘犯罪’/クォン・ヨンスク
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