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∞ 【桜井紀雄の劇的半島、熱烈大陸】万里の長城延長で“韓国侵略”? 再燃する中韓歴史紛争
中国が最近、万里の長城の総延長が従来の2倍以上だったと発表したことに思わぬところから「待った」
がかかった。韓国がルーツの一つとする高句麗の遺跡まで長城の一部とされたとして、韓国世論が「領土
拡張論に基づく歴史歪曲(わいきょく)だ」とかみついたのだ。中国側は「言いがかりだ」と反論。両国の歴史
をめぐって中国には「漢字も漢方医学も何でも韓国発祥だとねじ曲げる」と嫌韓感情が強いだけに、底なし
の泥仕合の様相を呈している。
■「ゴムみたいに伸びる長城は世界の笑いもの」
発端は、中国国家文物局が6月5日、世界文化遺産の万里の長城の総延長が、2009年に公表した
8851・8キロより約1万2千キロ長い2万1196・18キロにのぼると明らかにしたことだった。
総延長が一気に2・4倍に伸びたのだ。09年の発表以前は、6300キロ余りとされてきたのと比べる
と3倍以上に伸びたことになる。
中国政府は、万里の長城の城壁損壊などが深刻化していたため、06年に「長城保護条例」を策定し、
07年から測量など実態調査を進めてきた。
「初めて科学的に測量した」(国家文物局)結果、長城は、中国31の省・自治区・直轄市のうち、西は
新疆ウイグル自治区、東は黒竜江省まで15地域にまたがり、城壁やとりでなど長城の遺跡は4万
3721カ所にのぼったとした。
発表は、中国にとって大いに国威発揚につながるもので、中国国営中央テレビが「万里の長城はいった
いどれだけ長いのか。きょうその正確な答えが出た」と報じるなど、中国メディアはこぞって大々的に伝えた。
これに即座に反応したのが韓国メディアだった。
韓国有力紙、朝鮮日報は「中国が現在の国境を基準に自国領内にある城は全て万里の長城だと無理
な主張をしている」「調査は学術的に問題だらけ。あらかじめ設定した路線に当てはめようとする意図が
明白だ。研究は自国領土の拡張論に変質した」などと、歴史学者のコメントを引用して批判した。
東亜日報は《数年間に3倍に伸びた“ゴムひも万里の長城”》との見出しの社説を掲げ、「外部の敵を
防ぐために建てた万里の長城の中に、敵対国家だった高句麗が中国に対抗して作った山城を含めて
総延長をゴムひもみたいに伸ばすとは、世界的笑いものになる歴史歪曲だ」と痛烈に皮肉った。
■「韓国が長城を愚弄」「全て“中国民族”の遺産だ」
韓国がなぜ、こうも“他国”の歴史遺産の調査結果に反発するのか、日本から見れば、いまいちピント
こない。
背景には、韓国のある歴史熱がある。朝鮮半島北部から中国東北地域にかけて栄えた高句麗(紀元
前1世紀~7世紀)やその流れをくむと韓国側が主張する渤海(7世紀末~10世紀)の歴史に対する
熱い視線だ。
韓国は北朝鮮との南北分断国家となったことで高句麗と同時代に朝鮮半島南部に栄えた新羅や百済
を自国の源流とする見方が強かった。それが、経済発展で自国への自信を強めるに従って「祖先はかつ
て中国大陸にも伸長し活躍したんだ」と高句麗や渤海の歴史が注目されるようになった。
高句麗時代は韓流時代劇にも取り上げられ、歴史ロマンをかき立てるものとして国民的支持を集めた。
>>2以降に続く
ソース:MSN産経ニュース 2012.6.30 12:00
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