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曇りの日や夜間でも地上を観測できる多目的実用衛星「アリラン5号」を年内に打ち上げ、
全天候衛星観測システムを備えるという韓国の計画が、ロシアに足を引っ張られている。
打ち上げの承認権を持つロシア政府が、1年近くにわたりアリラン5号の打ち上げ許可を出さないためだ。
発射遅延に伴う補償金を要求できる条項があるものの、決着までに時間がかかり、
すでに現地の打ち上げ代行企業に打ち上げに必要な費用190億ウォン(約13億円)の
半分以上を支払っているため、どうにもできない状況だという。
教育科学技術部(省に相当)の李周浩(イ・ジュホ)長官は1日、ロシア・モスクワで韓国人記者団と懇談会を開き
「ロシア連邦宇宙局に今年下半期のアリラン5号の打ち上げを要請したが、確答を得られなかった」と打ち明けた。
李長官は先月30日から3日間の日程で、ロシア連邦宇宙局や人工衛星打ち上げロケット「羅老号」の
1段目ロケットを手掛けたクルニチェフ国家研究生産宇宙センターなどを訪れた。
韓国航空宇宙研究院が2400億ウォン(約159億円)を投じて開発したアリラン5号は、
電子ビームを照射して地形の変化を識別する高性能の映像レーダーを搭載している。
これまでに開発されたアリラン2号、3号と違い、悪天候や夜間でも地上を観測できるのが特徴だ。
航空宇宙研究院は2007年、ロシアとウクライナの合弁企業「ISCコスモトラス」と
190億ウォンでアリラン5号の打ち上げ代行契約を結んだ。ロシア軍から買い入れ、改造したロケットに搭載し、
昨年8月にロシアのヤースヌイ宇宙基地から打ち上げる計画だったが、ロシア国防省は現在まで打ち上げを許可していない。
教育科学技術部の関係者は「ロシア政府は打ち上げに反対している最中に『私たちが独自に開発したロケットを購入すれば、
半年以内の打ち上げを実現する』と提案してきた。結局は金の問題だろう。
コスモトラスがまだ打ち上げを取りやめたわけではないため、損害賠償を請求すれば、
打ち上げそのものが不可能になりかねない」と話した。
記事入力 : 2012/06/04 11:06
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