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毎年6月6日に顕忠日がやってくる。顕忠日は祖国のために命を捧げた愛国烈士と国軍将兵ら
の御霊を慰めようとその忠節を顕わして追悼するための記念日だ。その真の価値と意味を調べて
みようと思う。
「顕忠」とは忠を顕わすという意味だ。では「忠」の意味は何か?第2次世界大戦でドイツのナチも
祖国に忠誠をつくして死に、日帝軍国主義者なども祖国に忠誠をつくして命を失った。しかし、世
界の人は現在もドイツのナチ再建を憂慮し日本の護国神社である靖国神社参拝を非難する。
それでは彼らの愛国と私たちが望む愛国は何が違っているのか。(中略)理解を簡単にするため
に韓国のソンビの忠と日本のサムライの忠を比較してみることにする。忠実や忠誠を大切な価値
と感じるのは韓国のソンビも日本のサムライも同じだった。伝統的に日本のサムライは単に契約
による主従関係を結んだ職業人だったが、それは壬辰倭乱で拉致されて行った朝鮮儒学者らが
伝播した朝鮮性理学を土台に日本のサムライの価値が創造されたためだ。
しかし、彼らの精神と態度は韓国のソンビが追求した忠と決定的に違うものだ。一時はサムライ文
化が西欧人にかなり人気があった。西欧人らはサムライの価値観を通じて人間関係でお金や契
約関係を越える忠実と誠実を土台にする人間的価値を発見したためだ。特に1905年当時、米国
大統領セオドア・ルーズベルト(第26代、1901-1909年在任)は日本人が書いた「武士道」という本
を読んで西洋人にはない人間的忠誠に基づく日本武士文化に心酔した。
彼は外交政策にこのような日本のイメージを反映して桂-タフト条約を結び日本の韓国に対する支
配権を容認したことがある。その後、日清戦争に勝利した日本は結局、乙巳保護条約を強要して
韓国の外交権を強奪した。日本社会で武士に要求した規範は主君に忠誠をつくし両親に親孝行
して、私欲を捨て自らを厳しく治めて不正を恥ずかしく思い、富貴より名誉を大切にし死を恐れて
はいけないと要求した。しかし、それが全部であった。
韓国ソンビの価値観もこれと似ている。しかし、その指向するところは違った。韓国ソンビも死を恐
れなかった。その理由は生命をないがしろにしない善良で正しい世の中のためだった。ソンビも自
分を節制して青々とした心を持つ。その理由は乱れず毅然として不正に対抗するためだ。ソンビも
孝忠を人格の基本とする。その理由は恩恵を大切にし共同線を実現する共同体を作るためだ。言
い換えれば韓国のソンビは個人に対する無条件の忠誠や組織に対する滅私の忠誠ではなく、忠
誠の対象になる個人や組織が追求し共有する共同価値に対する忠誠を意義深く考えた点が違
う。
このような韓国人の忠義精神は朝鮮末期に達して春秋義理論に集約された。朝鮮ソンビの学問と
精神において最も重要な点は不正を排撃して仁義を守護しようとする強力な春秋義理論で再確
立した点だ。その精神は「中華を尊重して夷狄を除ける」と要約される。この時の中華は中国とい
う一国家ではなく、夷狄というのは中国辺境民族という意味ではない。中華とは仁義を追求する集
団であり夷狄は人義を破る集団という意味だ。
これは個人や国家がいくら苦難にあうことになっても生命を愛する仁義の世の中を実現しようと努
力しなければならないという強烈な文化意識だ。春秋精神は旧韓末の抗日義兵運動と日帝強制
占領期の民族独立運動の土台になった。これは韓国人の誇らしい魂であり韓国文化の力だ。韓
国ソンビは一国家と民族、宗教と人種を越えて人類すべてが納得できる人類愛を追求した。韓国
人が追求した忠実な気持ちと忠実という強い者に対する一方的服従でなく、弱い者に対する礼儀
と相互尊重の信頼のための世の中を作り出すパートナーに対する忠実な気持ちと忠実を大切に
するということだった。人間の生と生命を尊厳に思う民族と国家でこそ自身の生命を捧げる価値が
ある誇らしい国家だ。
これに顕忠日は惜しい若さを捧げた護国の英霊たちに対する慰労と感謝だけでなく、彼らが大切
な生命を捧げなければならなかったその真の理由を再確認し伝統文化に対する自負心を土台に
我が国が一流国家に新たに乗り出す契機になるように確かめる日にならなければならない。
キム・ムンジュン建陽大教養学部教授
ソース:大田日報(韓国語) [対日論壇]護国精神を越えて一流文化国家で
URLリンク(www.daejonilbo.com)