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ギリシャのデフォルト(債務不履行)が現実になる可能性が高まった。ギリシ
ャは総選挙後、連合政府の構成に失敗し、来月、再選挙を行わなければならな
い状況だ。ギリシャは‘瀬戸際戦術’を繰り広げる一方、欧州連合(EU)は
「緊縮なしに救済金融はない」という原則から後退する気配がない。したがっ
て、再選挙で緊縮政策に反対する急進左派連合が勢力を伸ばせば、デフォルト
という最悪のシナリオが秒読み段階に入る。すでに欧州はグリジット(Gre
xit=Greece+Exit)、すなわちギリシャのユーロ圏離脱を当然
視する表情だ。その衝撃がスペインなどに伝染しないか神経を尖らせる雰囲気
だ。
ギリシャのデフォルト懸念で国際金融市場は大きく揺れている。欧米の株式市
場が一斉に急落し、スペイン・イタリア国債の金利は大きく上がっている。そ
の間、欧州金融機関は自ら防火壁を築くなど対策を講じてきただけに、ギリシ
ャのデフォルトの衝撃は制約的かもしれない。しかし対外依存的な構造に加え、
国際金融市場で「現金自動預け払い機」と呼ばれる韓国にとっては不吉だ。中
国経済が鈍化する中、欧州までが揺れれば、韓国は二重苦を避けにくい。すで
にユーロ圏の緊縮で今年1-4月、韓国の対ユーロ圏輸出は前年同期比18%
も減少した。
ギリシャのデフォルトがいくら‘手続き通り’に進むとしても、その衝撃は不
透明だ。欧州経済危機は予想以上に長引くだろう。したがって韓国も対策を急
いで準備しなければならない。まず錯視現象から抜け出す必要がある。最近、
サムスン電子・現代(ヒョンデ)自動車など一部の大企業の好実績で、ほかの
企業の実績悪化が隠れている。こうした状況でギリシャ発の津波が押し寄せれ
ば、今年3.5%の経済成長目標は水の泡になる可能性が高い。したがって韓
国政府はいつでも財政・金融政策を動員し、景気を支える準備をしておかなけ
ればならない。また外貨流動性の確保と信用収縮の防止にも万全を期さなけれ
ばならないだろう。特に欧州系の資金の流れにはいつよりも注視する必要があ
る。韓国が十分に備えれば、ギリシャのデフォルトは十分に克服できる挑戦だ。
URLリンク(japanese.joins.com)